日番谷先生がいなくなって










もう何ヶ月経っただろう




















私はあの日以来泣いていない





















強く生きてきた

























勉強も頑張って、無事第一希望の高校に行ける事になった







それから、先生に振り向いてもらえるように






お化粧も覚えたし、料理もたくさん出来るように練習した



そのせいか、此処数ヶ月で何人もの男子に告白された






でも、しっかり全部断った




















だって私には先生しかいないから・・・


























先生と私の未来は

























今日は卒業式、






私は朝、学校に行く前に先生にメールを送った








































to.日番谷先生
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Sub.こんにちは
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今日は卒業式です。
私との約束覚えてい
ますか?覚えている
なら、今日学校の門
の前で待ってますの
で来て下さい。

待ってます。











































カチ、と音を立てながら携帯を閉じるとブレザーのポケットにしまった










髪の毛を梳かして、準備が済んで玄関で靴を履いていると


ブレザーのポケットに入っている携帯からバイブ音が聞こえた







































From.日番谷先生
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Sub.久しぶり
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今日は卒業式なんだ
な。おめでとう。
約束はちゃんと覚え
てるから、少し遅く
なるかもしれないけ
ど絶対行くから待っ
ててくれな。
じゃあ、あとでな。


日番谷









































日番谷先生、ちゃんと覚えていてくれたんだ


よかった、もし駄目でも、もうそれだけで嬉しいよ



























私は靴を履くと、いってきます、と言って家を出た

















































家を出てからは、もうずっと日番谷先生の事ばかりを考えていた










卒業式の内容なんて、全然覚えてない





卒業証書は代表の人しか体育館では貰わないし


あとは校長の長い話だけだし


歌も、歌ったか覚えていない

































ー!元気でね!あたしのこと忘れないでね!?」




「メールするから!高校でも頑張ろうね!」










卒業式が終わって教室に戻ると、数人の女子が私にそう言ってきた


私は相槌を打ちながらふと時計を見る


























12:35










流石に早すぎるよな、と思いまた友達との会話に戻った




















まだ、どうせ先生は来れないだろう


先生にも仕事があるし、

































その時、窓際にいた女の子が声を上げた




































「ねえ、あれって日番谷先生じゃない?」




































その声を聞いた瞬間、女子達が大勢窓際に集まった
















「ホントだ!あれ日番谷先生だよー!」




「キャーッ久しぶりじゃない!?かなり嬉しいんだけどー!」




「卒業式に来てくれるなんて優しいよねー」










女子達は日番谷先生を見ながら盛り上がり、


数人の女子は日番谷先生に会おうと教室から出て行った






















私も行かなくちゃ・・・、私が呼んだんだし・・・




でも今日番谷先生の所に行ったらここにいる女子達全員に見られてしまう



あとで絶対文句言われる・・・








私がどうしようか迷っていると、廊下から小さな声で呼ばれた






















・・・っ!」

































振り向くと、そこには今さっきまで外にいた日番谷先生




















私は慌てて廊下に出た






























「な、なんで・・・?;さっきまで外にいませんでした?」




「あー、いた。でも女子達がきたから逃げてきたんだよ」

























俺が用があるのはだけだから



























と言って





















「此処じゃあれだから、場所を移そう」






と手を掴まれ教室から離れた





















---END---

次回で、最終回です。多分。