暫くして私と冬獅郎は一緒に教室に帰った










教室に戻る途中、擦れ違う人全員に見られた










見ていたのは、私の傷か













それとも私と冬獅郎の固く繋いだ手か


























In my terror, my mind went blank.

























「冬獅郎・・・」





「大丈夫だ、気にするな」















冬獅郎はギュッとの手を強く握り


耳元でそう言う






「うん・・・」



「今日は部活休もうな」






それで俺ん家来いよ










「うん・・・「どうしたのちゃん!!」









「雛森・・・」




「桃ちゃん」






あと少しで教室に着くという所で


正面から息を荒くした桃が走ってきた






「その傷は・・・!?」




「ちょっとね、階段から落ちたの;」















桃ちゃんには言えない


迷惑は掛けられないよ
















「そう・・・、今日はもう終わりだから良かったね」



「うん」






桃はそう言ってニコリと笑うと


もつられて笑った










「行こうぜ










冬獅郎はそう言うと桃のことを凝視し


少しすると視線を戻し、を連れて教室へ向かった








































教室に戻ると、コソコソと話す声が聞こえた





やっぱり気になるよね





この怪我





きっと色々なことを考えているんだろう









































「ほら、帰るぞ」

























そんな事を考えていたら、いつの間にか周りの人が帰り始めていた


冬獅郎は私の前に来て、机の横に掛かっていた私の鞄を持った





「ぁ、うん・・・」




「ぁ、あの、さん・・・」






その時、私が立ち上がろうとした瞬間、


眼鏡をかけて、おさげの子が廊下から私のことを呼んだ






「ちょっと・・・いいですか・・・?」




「ぇ、私・・・?」




「はい」






こんな子が、何のようだろう






は戸惑いながら冬獅郎を見ると、


一つ頷いて行けよ、と言った










「うん、昇降口で待ってて」






「あぁ、わかった」










は小走りで廊下まで行くとおさげの女の子の前に立った










「何・・・?」




「ちょっと此処じゃ言い難い事なので・・・来て下さい」










その子はの手を掴み走り出す


連れてきた場所は、人気のない校舎裏


























「ぁ、あの・・・」

























女の子は息を荒くしながら話し出す















「私、さんを会談から落とした人・・・ッ知ってます」











「ぇ・・・」






「私、見たんです」






さんをいきなり突き落として、笑ってる女の人を・・・






「誰・・・だった・・・?」




「ぁ・・・、あの・・・」






女の子は身体を震わせながら、ゆっくりと、でもはっきりと言った










































「ひ・・・っ、雛森さんです・・・」









































ぇ・・・・?




































そんな・・・なんで・・・?




































「ぅ、嘘でしょ・・・?」















「ほ、本当です・・・見たんです・・・!」




































私の頭の中が一気に真っ白になった




















---END---

マジでか・・・!!(なんだ