なんで?




















なんでこんなことになってしまったの?




















私、何かいけないことした?




































嫌だ、やめてよ




































理由があるなら、ちゃんと教えてよ


























from now on.

























私は冬獅郎に連れられて職員室への廊下を歩いた


冬獅郎は時々私の方を見て大丈夫だからな、と声を掛けた





















「ねっ・・・・、と、しろ・・・」








「ん?どうした?」










向かう廊下で、私はまだ混乱しているものの冬獅郎に話しかけた


冬獅郎は歩くのをやめ、その場で立ち止まり私の方を向いた
































「・・・・・行きたく、・・・ない」


























「でも、机のこと・・・」




























「帰ろ・・・?冬獅郎・・・、帰りたい・・・」


























が俯きならが消えるような声でそういうと、


冬獅郎はわかった、と言って職員室の方に背を向けた










「帰ろう、な」





「うん」










は頷き、ゆっくりと歩き出した




















「あ、教室に鞄置いてきちまった」










歩き出してすぐに、冬獅郎は自分が鞄を持っていないことに気付いた










「・・・どうする、の・・・?」










もうあの教室には戻りたくない




みんなの視線、自分の机の落書きが怖い




















「雛森に学校終わったら持って来てくれって言・・「やだ・・・っ」










冬獅郎が携帯を取り出しなにか文章を打っているとがその携帯を取り上げた




















教室に取りに帰るのは嫌だけど・・・、


桃ちゃんに冬獅郎が何かを頼むのなんて、もっと嫌




















「教室に・・・、取りに行こうよ」




「何言って・・「あっいたいた日番谷くーん!!」






の発言に冬獅郎が驚いていると


ふいに後ろから声を掛けられる





その声は、今が嫌がっていた桃の声




















「はい!これ忘れ物!」




















桃は走ってきたのか呼吸を荒げていた


渡したものは冬獅郎の鞄






「ぁ・・・、サンキュ」




「ううん、・・・・ねえちゃん」






桃は冬獅郎に鞄を渡すと、その横にいたに視線を向ける


は桃の顔が見たくなくて俯いていた




















「私は、ちゃんの味方だからね」




















私が先生に話しておくよ



だから安心して帰ってね




















桃は微笑みながらそう言った










「・・・・ん、ありがと」




「じゃあ、バイバイ二人とも」




「おう、鞄ありがとな」










桃は手を振りながら元来た道を帰っていった












































「おい、帰ろうぜ」






桃の姿がなくなるのを確認し、冬獅郎はの手を引いた















「・・・・る」








「え・・・?」














冬獅郎が手を引いたものの、はその場から動かず


すっと自ら冬獅郎の手を離した

























「私、一人で帰る」






























はそう言うと冬獅郎の横を通り過ぎ、


一人下駄箱に向かった








「ぉ、おい!?どうしたんだよ急に・・・!」




「冬獅郎は学校に残りなよ、勉強わからなくなっちゃうし」




「んなこと今聞いてねぇだろ!俺の質問に答えろ」










冬獅郎は小走りでを追いかけ、手を掴んだ






























「・・・・さぃ」





















「あ?」






























「うるさいって言ってんのっ!ほっといてよ!!」
































・・・!?;」




























は冬獅郎の手を振り解き逃げるように走り出した


冬獅郎もそれを慌てて追いかける






















「おい、止まれよ!意味わかんねぇっ」










「ぅ、るさい・・・っ」

























「お前もしかして、雛森がやったと思ってんのか?」




























「・・・・っ」




















は冬獅郎の言葉を聞くと急にその場に立ち止まった





















「・・・・・・そうなのかよ」























「だって・・・っ、ぁ、私、何もしてないもん・・・っ」























立ち止まったと思うと、今度はその場にしゃがみ込んだ




















「クラスの人にあんなことされる様なこと・・・なにもしてない・・・!」





「あぁ、わかってる」





「何かされることがあるとしたら・・・っ、桃ちゃんだけなんだもんっ」






「おま・・・、それは考えすぎだろ・・・?;」















冬獅郎はの元まで行くと、と同じようにその場にしゃがんだ




































「じゃぁ・・・、他に誰があんなことしたの・・・?」




































は近くに冬獅郎が来た事がわかり、顔を少し上げた


その顔は、涙のせいでぐちゃぐちゃになっていた










「・・・・それは、わかんねぇけど・・・、雛森って決め付けちゃ駄目だ」




「なんで、そんな桃ちゃんのこと構うの・・・?」





















あたしと桃ちゃんのどっちの味方なの?
















は言いそうになったが、唇を噛み締め言うのを止めた





































の友達だろ?・・・それに、理由がない」








もし違ってたら、が悪くなるじゃねぇか



そんなの、俺が嫌だ







冬獅郎はそう言いながらの頭を撫で、



もう片方の手ではの涙を拭った









「・・・・ぅん、ごめん」







「わかったならいいんだよ、ほら、帰ろうぜ」









どうせ俺今の授業でやってる所塾でやっててわからなくねぇし







冬獅郎は笑いながらの手を取り立ち上がらせる








「じゃあ、私に教えてね・・・」





「おう、任せとけ」















































私の家に私と冬獅郎が帰ると




家にはお母さんがいて、吃驚しながら私達を出迎えた










私はそのまま部屋に戻って、その間に冬獅郎がお母さんに理由を話した










お母さんは私に、別に学校行かなくていいからね、と言って頭を撫でてくれた




部屋では、勉強は俺が教えてやるよ、と冬獅郎も私の頭を撫でてくれた






























頭を撫でられるたびに





















優しさに涙を流しそうだった




















---END---

これ、まだまだ終わりそうにないな・・・。多分。