私と桃ちゃんは玄関の前で別れた
また明日学校でね、と約束を交わして。
I can meet you soon.
私は一人冬獅郎の家に向かう
とは言っても家は隣だから、数歩歩けば冬獅郎の家の前には着いた
「ひさしぶりだな・・・・隣なのに」
ちょっと前までは毎日の様に来ていた場所なのに
数ヶ月来ないだけで涙が込み上げてくるほど懐かしく感じた
私は一つ深呼吸をしてから、冬獅郎の家の門に触れた
ギィ、と少し錆付いた音が妙に大きく聞こえる
ピンポーン・・・・
ドアの前まで行き、ゆっくりと、強く、インターホンのボタンを押した
押した後の間に、緊張感を駆り立てられる
「はい」
「です」
「あらちゃんー?ちょっと待ってね今開けるわ〜」
呼び出しに出たのは冬獅郎のお母さんだった
久し振りに聞いた声、本人じゃなくて少し落ち着いた
「ホント久しぶりねちゃん!髪伸ばしてるのね」
「あ、はい。あの、冬獅郎・・・」
「あー冬獅郎まだ部活で帰ってきてないのよ!」
「そ、そうな・・「まあ直帰ってくるだろうから!どうぞ上がって頂戴!」
ぐいっと右腕が引っ張られ玄関の中に完全に体が入った
「ぇ、で、でも・・・」
「何遠慮してんの〜!冬獅郎の部屋で待っててね。後で飲み物とお菓子持ってくわ」
私は戸惑いながらも靴を脱ぎ上がると、
おばさんに背中を押され階段を上がった
---END---
次回は久し振りに冬獅郎と再開・・・!?