私は、只でさえとても緊張したというのに






変なことを言ってしまった















「ねぇ、先生っていつもそのシャーペン使ってるよね」










「あ?あぁ、これ俺の勝負ペンなんだよ」










試験の時とかは全部このシャーペン使ってんだ















特に惹かれたわけじゃなかったんだけど










「今度のテストでさ、英語90点以上採ったらそれ頂戴?」










私はついそんな事を言ってしまった



しかも先生はいいぜ、と頷いた


























先生と私の勝負

























正直、微妙だ

























今日でテストが終わった










英語が最後で、とにかく一生懸命やった



確実に、この前のテストよりは良いと思う





でも、90点いくかは微妙だった















はそう思いながらも早々と帰りの支度をする










もし90点以上採れなかったら恥ずかしいよなぁ


あんなこと言っておいて


でも、もしかして私が採る訳ない、と思ってるから頷いたのかも






はそう思って、はぁ、と小さく溜め息を吐くといきなり横から声を掛けられた















「どうだったよ、テストは」










「ひ、日番谷先生」










「90点以上いきそうか?」










「び・・・、微妙」















はそう言って俯く


すると日番谷は笑いながら言った










「ま、精々頑張れよな」






「今更何を頑張れって言うのさ・・・」










笑いながら言う日番谷に呆れながら


はまた溜め息を吐いて、もう職員室戻りなよ


と日番谷を後押しした






「ぉ、そうだった、じゃあ俺がきっと採点するから、楽しみにしてろよ!」






日番谷は楽しそうに笑いながらそう言うと、の教室から出て行き


駆け足で職員室に戻っていった




































その日私は特に用がなかったから真っ直ぐ家へ帰った










家へ帰っても考える事は今日の英語のテストの事と、先生の事
























































そして次の日、




































「や・・・、っぱり・・・」




































一時間目から今日は英語で



そしてテストがかえってきた






点数は・・・・・・・・89点






90点まであと1点届かずだった










「はぁ・・・」






本当、格好悪いな自分・・・






は俯きながら自分の席に戻り、


着席するともう一度テストを見直した




















「・・・・ん?」






あれ?此処・・・






はあることに気付き解答用紙を持って立ち上がり、


日番谷のいる教卓へ向かった






「ねぇ、先生」




「あ?どうした




「此処・・・あってるよね?」






はテスト用紙を日番谷に見せ、


×がついているある場所を指した






「・・・おう、あってるぜコレ」






やべー採点ミスしちまった


と日番谷は慌ててペンケースから赤ペンを出しそこに丸をつけた




















「あ」




















そして日番谷は点数を書き直そうとして声を出す






「すげぇじゃん




「・・・奇跡だよ」




「いや、実力だって」










日番谷はそう言うとキュッと音を立てて解答用紙に90と数字を書いた




































授業が終わって、



先生からシャーペンを貰わないまま放課後になった















「まあ、いいか。別に貰わなくても」






私は今日も特に用事がなかったから、早速家に帰ろうと昇降口に向かった



昇降口につくと、私は吃驚して鞄を落としそうになる










「やっと来たか










「せんせ・・・、何してんの?」






まさか・・・まさかね


一々渡しになんか来ないよ、ね






は平常心を保ちながら日番谷の横を通り過ぎ自分の靴を取る















「ほら、これ約束通り」
















が靴を床に置いたと同時に、


日番谷はに例のシャーペンを差し出した






「ぇ・・・?」




「約束だからな、やるよコレ」




「で、でもコレ先生の勝負ペンなんでしょ・・・?」




「俺はもう勝負することなんかねぇからな、いいから貰っとけって」






日番谷はそう言っての手を掴みシャーペンを握らせた










「・・・・ぁりがとう//」





「どーいたしまして」




















は頬を赤く染めながら、



日番谷から貰ったシャーペンをじっと眺めた




















---END---

久しぶりの更新。
この連載はやりずらいです(爆