中1も終わり



来年は受験生の身になるという




中2になった








中2になるとはあたしと冬獅郎はクラスが分かれた



固かった運命論は少し崩れた気がして





ちょっぴり悲しかった










どんどん話す機会がなくなってきたあたしたち




それでもあたしは



休みの日は



クロに会いに冬獅郎の家に遊びに行く回数は減らさなかった




猫缶の差し入れを忘れずに










「なぁ、おい」



「んー何?」





後ろから呼びかける冬獅郎に簡単な返事をし、


目線はクロに向けたまま




ゴロゴロ喉を鳴らして甘えてくるクロが可愛くて



あたしは夢中になった









「お前さ、ココに来んの止めたら?」









「え!……あ、い、う、なんで?」



「いや、……勘違いされんじゃねーのかなって…思ってよ」




「勘違い?誰に??」



「お、お前の好きな奴に……」




「………」




え、いや。


あたしの好きな人はあなたなんで……えっと…







「ぇ、ぁ「あ、もしかしてお前の好きな奴って……俺だったりしてな…」









!!!!!!!!



え、あ、えちょっと!??!!


バレちゃった…よ!




コレは……”そうです!!!”と叫ぶべきか…



いや…でもな……いやでもこの機会を逃したら告白なんて…////



いや、でも…



ああああああああああああああああ////////






心臓の鼓動が一気に早く動くのが伝わる




























「なんてな…冗談だよ、そんな驚くなって。俺を好きなんて有り得ねぇもんな」





「え」










えええええええええええええええええええ…



なんで…なんで



なんで有り得ないとか言うの?




ちょっとは自分だ、とか思わないの?



ずっと一緒にいたんだから好きにならないわけないじゃん




他の人なんて見たことない





冬獅郎しか見てないのに






















「バカッアホッチビッ!ミジンコォオ―――――――!!!!!!!!!」



「えっおい!;」






その辺にあった物をあたしは冬獅郎目掛けて


勢いよく投げつけてやった




あたしの叫び声に反応して


足元にいたクロが怯えていた








温かいものがあたしの頬を伝った




目を見開き


驚く冬獅郎の顔が目に、頭に焼きつく












あたしはそのまま部屋を飛び出した



ありのだから