テストも終わって、
すっかり季節は夏、
そして明日から、みんなが心待ちにしていただろう夏休み
でも私は、全然嬉しくない
先生と私のどうにもならない悲劇
「明日から夏休みだねー」
朝教室に入ると何人からもこう言われた
みんなは夏休みに入ることがそんなに嬉しいんだ
私は全然嬉しくないんだけれど
だって、先生と会えなくなるから
少しして、学校が始める合図のチャイムが鳴った
そしてその後、終業式を行うために、すぐに体育館へ移動した
その途中、日番谷先生を見かけた
声をかけようと思ったけど、
なにやら先生は深刻そうな顔をしていたため話しかけられなかった
退屈な校長の話
もう何回欠伸をしたかがわからない
当たり前のことを言い過ぎ、退屈
「では次に、今日をもって離任する先生を紹介します」
私が何回目かの欠伸をしていると
校長の話が終わったのか、司会の先生がそう言った
離任する先生なんていたんだ、知らなかった
私はそう思い、好奇心で離任教師が出てくるであろうステージ端を見た
「日番・・谷先・・・生・・・?」
頭が真っ白になった
ステージ端から出てきたのは、どう見ても日番谷先生
なんで・・・?
ついこの前まで、授業してたじゃん
普通に話してたじゃん
先生・・・いなくなっちゃうの・・・?
この学校から・・・、私の前から
涙が出るのを、私は必死に我慢した
---END---
季節は夏。
早く今の季節に追いつかせたいです。