なんで・・・!?
私は心の中で何回もそう叫んだ
なんで先生がいなくなっちゃうの?
なんで先生なの・・・?
ねえ、私の側を離れていかないでよ
先生と私の別れ
私がそんなこと心の中で思っていても、完全に無駄な行為
どんどんと時間は進み、止まらない
周りではちらほらと女子達の鳴き声が聞こえてきた
「短い間でしたが、みんなと過ごせてとても楽しかったです」
いや、そんなこと言わないで
私は全然楽しくなんかなかった
いつも辛かった、苦しかった
私はまだ、先生と気が済むまで話してない
「皆さんのことは忘れません、今まで、有難う御座いました」
お願いだから、行かないで
離れていかないで・・・!!
そう心の中で泣いて、叫んだ瞬間、
私の頭の中が急に真っ白になった
身体に力が入らなくて、
微かに、先生と、生徒の声が聞こえた
目を開けると、白い天井が目に入った
少し視線をずらして周りを見てみると
歯磨きポスターや健康管理のポスターが貼られていて此処が保健室だという事を理解した
「あ、さん起きたのね」
私がベッドから上半身を起こすと、パソコンに目を向けていた先生が話しかけてきた
「はい、あの、すみませんでした」
「いいのよ、それよりも大丈夫?」
「はい・・・」
もう終業式は終わってしまっただろう
最後まで先生を見届ける事ができなかった
外に目を向けると、日の柔らかさからもう昼だということが分かる
なんで倒れたりなんかしたんだろう
倒れなかったら、先生を最後まで見ることが出来たのに
そしたら・・・、終業式が終わって、少しの間まだ話せたかもしれないのに
私はベッドのシーツをギュッと握り、今まで我慢していた涙を流した
「さん・・・?;」
私が泣いている事に気が付いた先生は少し困ったような顔をしたものの
近付いてきて優しく背中を撫でてくれた
「・・・・失礼しました」
「気をつけて帰ってね」
それから少しして、私は保健室を後にした
先生は私に泣いている理由は聞かず
ただ優しく背中を撫でてくれるだけだった
もう私が教室に鞄を取りに行こうと廊下を歩いていると生徒達の姿はちらほらとしかなかった
元々今日は午前中だけの授業だったから、仕方ないのだろうけど
ふと、背後から人の気配がして私は後ろを向いた
其処には、花束を両手にいくつか抱えた
日番谷先生がいた
---END---
ぐおーーーっっ。とうとう此処まで来たな!!