俺は絶対を残して死んだりしないから





ね?安心してヨ。これは絶対だから





破ったりしないから





わかったならもう泣き止んで?





・・・そう、良い子良い子♪


























あの時と同じ約束を

























元治元年 六月五日







「・・・はっ・・新八ッ」





私の恋人、永倉新八は新撰組の二番隊隊長


今日は、新撰組の晴舞台とか言って、何やら任務に向かった


でも、あとから山南さんに聞いてみると


とても危険なものだった





は息を荒くして池田屋のある角を曲がった



するとそこには見覚えのある姿が見えた




「新八ぃーーーーッッ!!」




は力いっぱい叫ぶ



その声に反応して何人かの隊士が振り向いた




「おッじゃネェーか!何しに来・・「!?」





左之助はの姿を見ると大きく手を振り名前を呼ぶ


するとその後ろからバッと新八が顔を出した





「新八ッッ!!」





は新八と目が合った瞬間再び走り出し


新八達の目の前まで来た





「な・・なんでが此処に・・・?」





新八はパチパチと目を瞬かせながら左之の背中から降りる





「ょ、良かったぁ・・・//」





新八が無事で





は安堵の声を漏らすとその場に座り込み一筋の涙を流す





「平気?・・・?」





その姿を心配そうに見つめる新八


はそんな新八をゆっくりと引き寄せ抱きしめた










「ちゃんと危険な任務って事言ってよぅ」










心配したんだから





「あ・・・ゴメン;」





新八はやっと何の事かが分かりそっとの背中に手を回す





「新八が、私の前からいなくなっちゃうって・・・っ」










怖くて・・・










はギュッと新八の羽織を握り締めた





「うん、ゴメンネ





心配させちゃって


不安にさせちゃって





新八は優しい笑顔を浮かべの額に接吻をする





「んっ・・・//そ、そういえば新八怪我は!?」





は新八の唇が離れると顔を動かし新八の身体を調べた





「んー?ちょっと手に怪我をネ・・・;;」





そんな大した怪我じゃないヨ





新八はそう言ってゆっくりと怪我をしている手を背に隠す





「あ、ちょっと何隠してんの!ちゃんと見せて!!」





は新八の腕を引っ張り自分に近づけ少し包帯を取った





「っ!?」





何これ・・・


ぇ・・・抉れてる・・・





「新八・・・?」



「ハイ;;」





大した事ないって言ったじゃない、傷


嘘つき










「この怪我って、大した事ないの?」










は声をできるだけ低くして尋ねる





「え・・・ぁ、大した事・・・ありますよネ・・・;;」



「とってもあります」





だって抉れてるんだよ?


見てるだけでも痛そうなのに





は新八の傷を見てまた泣き出す





「ちょ、ちょっと泣かないで;;」





ゴメン、ゴメンネ;;


今後はこんな怪我しないようにするから、ネ?


もう泣かないでよ





「だっ、だってぇ・・・っ」





私、新八が死んじゃったら・・・嫌だよ


生きていけないよっ





「・・・はぁ、俺、前にも言ったじゃない」




新八は一つ溜息を吐きゆっくりと優しい声で話し出す










覚えてる?










ほら俺がさ、こんな傷よりもっとすごいのやっちゃって;


その時も泣いてたよネ;


んで、を泣き止ませる為に俺が言った言葉





「ぇ・・・・?」





































「俺は絶対を残して死んだりしないから」




































ね?安心してヨ。これは絶対だから










破ったりしないから










わかったならもう泣き止んで?










俺はこう言ったんだよ


そうしたらは泣き止んでくれて


約束だからね! て笑顔で言ったんだ





「ぁ・・・思い出した」





そうだ、新八は私と約束してくれてるんだ


残して死んだりしないって





「ネ?だからは安心して」





俺約束は守るから





新八はそう言うとの唇に触るだけの接吻をする





「うん////」





は深く頷くと新八に笑顔を向ける





「そう、良い子良い子♪」





あの時と同じ笑顔してるヨ





新八はそう思いながら優しくの頭を撫でた










「じゃ、早く帰ろ、新八」





その手早く手当てしなきゃだし





は新八の怪我をしていない手を握り締めた





「そうだネ、でもまだみんなあそこに居るから」





俺も残らなきゃ;;


先帰っててヨ、


どうせ色々途中にして来たんだろうし





「ぇ、でも・・・」



は帰って準備しておいてヨ」





俺以外にも怪我人はいっぱいいるんだから





すぐ帰るからネ





「・・・わかった」





はそう一言言って新八から離れると


走り出した










「待ってるからね!!」










新八はそう言うにニコッと笑ってみせた




















---END---

日本語大辞書の角に頭ぶつけちまったよッッ!!