今日、雨が降った
部屋の窓から外を見ていたら、急にあなたに会いたくなる
外に咲く紫陽花の葉には、かたつむり
TELLLLL.........
ああ早くあなたの声が聞きたい、会いたいよ
私はそう思い、あなたに電話をかける
ぎゅっと受話器を握り締める、
目を瞑って、早く出てと呟いた
「もしもし・・・」
愛しいあなたの声、
高くも無く、低くも無い、
「だけど・・・」
「どうかしたのか?」
「ううん、別に何もないんだけど・・・雨、降ってるよね」
「ん?あぁ、そうだな」
他愛も無い話を、ちゃんと聞いてくれるあなたが好き
「ねえ、冬獅郎」
「……あした、会える?」
(どうかしたのかよお前)
(ううん、なんでもないよ、ただ会いたくなったの)
(まあ、明日は、会えるぜ)
(そっか、好きだよ、冬獅郎)