どうして、どうして折角うまくいきそうな時に・・・

























Believe

























「おはようございまーす」





「あら、おはよう。なんだかいつもより元気なんじゃない?」





は詰所のドアを元気良く開けると、近くにいた乱菊に挨拶をした





「そうですかね?でもそうかもしれませんねぇ〜w」





「??」





はニコニコしながら答えると自分の席に腰を下ろし書類を書き始めた




















「隊長」





「なんだ?」





「今日、の事見ました?」





乱菊はと話した後、日番谷の所へ行った





「あ?まだだけど・・・」





「今日のなんだかとても元気なんですよねぇーもしかして・・・」





乱菊はそこで言葉を止めると日番谷の方を向きニヤニヤと笑った





「なっ//何想像してやがんだ!」





日番谷は乱菊を睨みつけた





「いや、べっつにぃ〜」





とにかく見てみて下さいね





とても嬉しそうな顔をしながら乱菊は部屋を出て行った










全く・・・










あいつは元気を取り戻したのか



昨日の出来事で俺の気持ちは伝えた



写真はいつ見に行こう



あんまり遅いとまたを不安がらせちまうよな



でも・・・どうもタイミングが掴めねぇ



とにかく、の様子でも見に行ってみるか





日番谷は立ち上がりドアを開けようと手を伸ばした










「失礼しまーす」





「!?」





それとほぼ同時にドアが開いた





?」





「ぅわ冬獅郎なんでそんな所にいんの!?」





日番谷はが開けたドアギリギリに立っていた





「そんな所いたらぶつけちゃうじゃん」





「いや、今俺もドア開けようとしてたから・・・」





そう言うと日番谷はドアから離れ椅子に腰を下ろした





「え、どっか行こうとしてたの?ゴメン;行ってきていいよ。私戻るから;」





は部屋を出ようとドアノブに手をかけた










「いいんだよ、俺はを見に行こうと思ってたんだ//」










「そう////」





ったく、恥ずかしい事言わせやがって////



それにしても、昨日に比べてとても顔色がいいな



松本が嬉しがるのも分かる





「あ、あのね、その・・・昨日は止めてくれてありがとう」





は日番谷に向かって頭を下げた





「昨日言えなかったから・・・あの時止めてくれてとっても嬉しかった////その時の言葉も・・・」





「別に構わねぇよ」





それより座れよ、と日番谷はに声をかけ





は日番谷の向いに腰を下ろした




















「ところでよ、写真いつ見に行っていい?」





「え?」





「昨日言ったじゃねぇか、見に行くって」





忘れてやがったのか





「あぁ、いつでもいいよ」





冬獅郎の来たい時来れるようにしてあるから










「じゃ、じゃあよ、今夜行っちゃ駄目か?」










仕事が終わってから





「うーん・・・いいよ、待ってる」





そう言うとは立ち上がった





「じゃあ私もう仕事戻るね、今夜部屋で待ってるよ」





は仕事に戻っていった




















「・・・・何緊張してんだ俺は」





日番谷はおもいっきり椅子に凭れ掛かった





今日改めての部屋行くんだよな



考えただけで俺に緊張が襲ってきた



顔が・・・を見た瞬間熱くなったのが分かった



さっきの俺、変じゃなかっただろうか



どうもの前になると緊張しちまう



これが恋なんだろうか










前の記憶が無くても俺はに惹かれている










「今夜、楽しみだ・・・」




































は日番谷と別れると一人机に伏せていた





まさか今夜って言われるとは思わなかった



てっきり非番の日かと・・・



あれは私を心配して言ってくれたのだろうか



もう不安にさせないようにとか・・・





はそう考えると一人頬を染めた





それなら嬉しいのにな





それなら・・・










「おい、何一人顔赤くしてんだよ」










日番谷ではない男がに話しかけてきた










!?」










はその声に反応し振り返ると幼馴染のが立っていた





「ははっやっぱ驚いてやんのw」





あー満足満足、と言いながらは一人笑っていた





「な、なんでが此処に!?は三番隊所属じゃない」





「今日は書類届けに来たんだよ。それにしても久しぶりだな、元気してたか?」





「う、うん」





とは流魂街にいる時に知り合って



冬獅郎とも長い付き合いだ



いつも桃ちゃんも入れて4人で遊んでいた



でも、例え幼馴染でもにはあんまり会いたくなかった





「冬獅郎の奴は?あいつ今いねぇの?」





「いるよ、でも・・・」





が少し焦っていると 丁度日番谷は部屋から出てきた





「お、冬獅郎ォー!!」





「??」





は日番谷に向かって大きく手を振ると、日番谷はそれを不思議そうに見つめた





「何、不思議そうに突っ立ってんだよ?」





「あ、あのね;」





の腕を掴んだ










「お前誰だ?」










「は?」





が喋りだす前に日番谷がに疑問をぶつけた





「何言ってんだコイツ;;」





「だから聞いて!あのね」





「・・・・;?」





「冬獅郎は、記憶喪失になっちゃったの」





だからの事分からないんだよ





「マジかよ・・・;」





は日番谷を見つめた





「なぁ、そいつ誰なんだ?」





「えっと、幼馴染のだよ」





もちろん冬獅郎の幼馴染でもあるんだからね?





「そ、そうなのか;すまねぇな俺今記憶ねぇんだわ」





「冗談じゃないみたいだな・・・まぁしょうがねぇか、改めてよろしくな」





「おう」





日番谷はぎこちなく返事をした





「んじゃ俺そろそろ戻るわ」





「あ、見送るよ」





に近づいた





「サンキュ。じゃな冬獅郎」





「おう、またな」





そう言うとは出て行った

























「記憶喪失か・・・」





「どうかしたの





二人は詰所を出ると廊下で立ち止まった





「なら・・・我慢しなくていよな?」





「え・・・?」





は小さく呟くとの正面に立った










「俺、今日此処に来たのは書類届けに来ただけじゃねぇんだ」










寧ろ書類届けに来たのはついでみたいなもんで・・・





「な、何?」





私がに会いたくない理由



それは・・・





































「どうしても諦められねぇんだわ俺」





































私は前、をフッたから





































「今日お前等の様子見て諦めようと思ってたんだ」





流石に二人の仲裂こうとは思わねぇから



諦めつくと思ってよ





「なら・・・」










「でも、冬獅郎記憶無くしてるって言うじゃねぇか」










これは俺にとっちゃチャンスにしかねぇんだよ





の腕を掴んだ





「っ・・・」










、好きだ。あいつじゃなくて俺を選べよ」










お前だって辛いだろ?記憶がねぇ奴といるの



はそう言うと掴んでいた手を離した





「返事は待つからよく考えてくれよ」





「・・・・」





「じゃあな」










もう遠慮しねぇから










そう言うとは背を向け歩き出した










どうしよう・・・



最悪な事になってしまった



冬獅郎・・・




















---END---

なんだか急に第三者登場。