んーーー・・・・
Believe
「ねぇ冬獅郎」
「あ?なんだ?」
熱心にアルバムを見ている日番谷には話しかけた
「何処行くか決まった?」
「んー・・・まぁ近場で此処はどうだ?」
そう言って日番谷はアルバムの中にある写真を指さした
そこには屋根の上で転びそうになっていると日番谷の姿が写っていた
「あー懐かしいね」
「此処って近いか?」
日番谷は他のページを捲りながら聞いた
「うん、すぐそこだよ」
今からでも行けちゃう距離
「じゃあ最初は此処にしようぜ」
日番谷はアルバムを閉じるとまだ残っていたお茶を啜った
「そうだね、非番の日じゃなくても行けそうだし」
はアルバムをダンボールにしまいながら言った
「んじゃ俺はどうすっかな」
「何が?」
日番谷は伸びをし欠伸を一つした
「いや、もう用済んだし」
「あ、そうか・・・」
もぅ帰っちゃうんだ
もっと一緒に居たかったけど
「あ、そういえば」
日番谷は何か思い出したように声を出した
「ん?何?」
なんか思い出したの?
「いやさ・・・その、って市丸知ってるよな?」
日番谷は不機嫌そうな顔をした
「そりゃぁ隊長さんだから知ってるけど」
それがどうかした?
は近くにあった机に肘をつき日番谷を見た
「は市丸とどんな関係なんだ?」
「ぇ?」
どんな関係って言われても・・・
「隊長と部下・・・?」
「そういうんじゃなくてよ、その、なんつーの?プライベートとか・・・」
んー・・・プライベートねぇ・・・
は日番谷から視線をずらし天井を眺めた
「あ・・・・」
「どうした?」
市丸隊長には色々話し聞いてもらったから
「相談相手かな」
「相談相手?」
何相談するって言うんだよ
「あの、冬獅郎とうまくいってなかった時とかに相談乗ってもらったの」
初めて会った時も相談乗ってもらったんだよね
「そうか・・・」
相談相手か
十分を好きになる切欠になるな
自分が守ってあげたい・・・とか?
あいつなら考えそうだ
「でも、急にそんな事聞いてどうかしたの?」
なんで市丸隊長?
は頭にはてなを浮かべた
「ん?別に、なんとなく気になっただけだ」
「そぅ」
なにかあったんだろうか
さっき市丸隊長が来たって事言った方がいいのかな・・・?
でも、なんか考えてるなら余計な事言わない方がいいよね?
「あのよ」
がボーっと考えていると日番谷が話しかけてきた
「何?」
「その、今晩・・・」
日番谷は少し頬を赤らめた
「??」
「此処に泊まっちゃ駄目か?」
無理にとは言わねぇけど
日番谷は自分の顔が赤い事に気付くと少し下を向いた
「いいよ」
私も冬獅郎と一緒にいたいし
冬獅郎から言ってくれたから尚更一緒にいたくなった
「ぇ?いいのか?」
「うん」
じゃあお風呂入っておいでよ
とは日番谷を立たせようとした
「サンキューな」
「ううん、あ、着替えどうする?」
私のでいい?小さいのあると思うから
「・・・なんか複雑だ・・・」
「ぁ、ごめん;」
は日番谷の言っている事の意味が分かり慌てて謝った
「まぁいいけどよ」
着替え探しといてくれよ
「わかった」
日番谷はそう言うと風呂場へ歩いていった
---END---
デェートゥー