ボクは あの子に心を奪われた

























captive

























晴れた昼下がり




僕が廊下を歩いていると




一人の少女が目に入った




彼女はまるで天から降りてきた天使のようで




木の幹に腰を下ろし 静かに空を見つめていた




















「そこでなにしてるん?」










どうしても気になって僕は彼女に近づき話しかけてみた





「い・・・市丸隊長?」





彼女は上を向いていた顔を僕の方に向けた




綺麗な顔やなー




何番隊の子やろ





「あ、あの、えっと、空見てたんです」





彼女は少し慌てながら言った










今日はいつもにも増して空が綺麗なので










そう言って彼女は再び空を眺めた





「空ねぇ・・・」





確かに今日は晴れとるな










「私、落ち込んでる時とか嬉しい時とか、何かあると必ず空を見るんです。」





落ち込んでる時は空を見るととても自分が考えていた事はちっぽけに思えるし



嬉しい時は、空を見ると清々しい気持ちになってより嬉しさが増すんです





「そうなんかぁ」





彼女の一生懸命になって話している姿がとても可愛かった





「あ、御免なさい。別に興味ないですよね;好きなんでつい長々と;;」





彼女は顔を少し赤らめ恥ずかしそうに首を傾げた





「別に構へんよ、キミ名前は?」




















「わ、私六番隊四席 です」




















申し遅れてすみません




は頭を下げた










かぁーかわええ名前やな」










ようキミに似合ってる





「…有難う御座います/////」





は真っ赤に顔を染めた




































「なあ、





「はい?」





「此処にはよく来るん?」





此処に来たらまたキミに会えるやろか





「はい、この木によく登って空見てますよ」










此処は私の特等席なんです










嬉しそうに笑いながら言った










「そしたら、僕もまた来てもええかな?」










またに会いに










「ええ、どうぞ。またお話しましょう市丸隊長」





そう言うとは木から飛び降り





僕の前に立った





「じゃあ、もう休憩終わるんで私戻りますね」





「そやね、僕も戻ろ」





はニッコリと笑うとお辞儀をして戻っていった





































今日、僕は天使に出会った




















晴れた昼下がり




















空を見るのが好きな 笑顔の可愛い天使




















僕は空を見上げてみる




















今もキミはこの空を見ているだろうか




















僕はこの空を見上げている君に




















心を奪われた



















---END---

ハピバ、ギン。