目が覚めると、自分の部屋にいた






「あれ、何故?私いつ帰ってきたんだ?」






取り敢えず意味もなく周りをきょろきょろしてみる

いつもと変わらない自分の部屋。ちゃんとパジャマまで着てる。

がしかし、段々脳内が覚醒するにつれてあることに気づいた。ベッドが狭い。

私は恐る恐る視線を右斜め下に下ろした。








「すー・・・・・」








そこには、規則正しい寝息をたてる高杉くんの姿。









「あれ、なんで高杉くんが此処に・・・ってえぇええええええ!?!?」








なんで一緒に寝てんのォオオオオオッ!?!?!?!

つか何!!もうなんなの訳わかんねェエエエエエ!!!!!!



私が頭をかかえてそう叫ぶと、ピクリと高杉くんが眉を顰め、目を擦り始めた。







「うるせぇ馬鹿野郎」


「なんで!なんで此処にいんの高杉くん!」


「なんでって・・・家帰んのだるかったから」




高杉くんはそう言うと、寝返りを打って再び夢の中に入ろうとした

でもそんなことさせない。







「いや、意味わかんないから。取り敢えず起きて。学校もあるし」


「学校・・・?休めばいいだろーが」


「その発言の意味分からないから却下ね。ほらはーやーくー!」


「ったく、」





私がぐらぐらぐらと高杉くんの身体を揺すると、

ふいに腕を掴まれ引っ張られ、高杉くんの腕の中に収まった。







「ヤりてェならそう言えよ」


「な、何言ってんの!違うから!!!」





























***********************































「朝から疲れた・・・」


「あー眠ぃー・・・」






あれからなんとか貞操を死守して、なんとか高杉くんを布団からだし、

なんとか学校に向かうよう説得できた。でもこれは確実遅刻っぽいです。


私は家の門を閉めて、高杉くんの横に立った。

もう確実遅刻だから、そんな急がなくて良いや。






「高杉くん学校行くの久しぶりだよね」


「あぁ、にいじめられてたからな」


「ちょ、何それ!違うでしょ!」


「銀八にはそう言って休んだ」


「え、嘘!ぇ、え、だから最近銀八の様子が・・・」


「嘘に決まってんだろ」






私はそれを聞くと呆然と高杉くんを見た。

完全に馬鹿にしたような顔で見返される、

そして我慢できなくなったのか「ばーか」と言って笑い始めた。






「う、わ、最悪!人でなし!」


「ふ、普通信じねェだろ、まず一あいつにお前に関する内容は話さねぇよ」


「あ・・・そ、そっか」


「また手出されたら厄介だろ」







今度は本当に付き合ってんだからな、と高杉くんは一言加えた。


そうか、私達付き合ってるんだ。なんか実感が湧かない。

どちらかと言うと、前に戻っただけというか、なんていうか、

でも、高杉くんはそういうつもりだったんだから、そう思うのも当たり前なのかな。







「そういえば、返事は・・・?」


「あ?」


「私ちゃんと気持ち言ったけど、高杉くん応えてくれてない」


「んなもん、決まってんだろ。俺の方が先に好きだったんだから」


「でも、ほら、ちゃんと言ってくれないとまたなんかあったら・・・





「おーう、失恋二人組が通りますぜー!」










その時、いきなり後ろから独特な口調が聞こえ、

次の瞬間私の高杉くんの間を一台の自転車が通り過ぎた(ちょ、掠ったんだけど!!)







「こ、怖っ!!って総悟!にトシ!」


「よう、。と・・・・高杉」


「んだコラ土方。やんのか」


「あ゛ぁ!?んだテメー」






誰がこんな危ないことをしたのかと思えば総悟で(くそったれ!)

その後ろにトシが続いて私達を通り過ぎていった

なんでみんなして遅刻してるんだ。







「んじゃ、俺等は遅刻したくないんで先に行かせてもらいまさァ」


「え、ちょ、一台貸してよ!総悟はトシと二ケツしてさ!」


「誰があんなマヨクセー奴と二ケツすっか」


「オイ聞こえてんぞ総悟」


「敢えてですぜ」






総悟はニヤリと笑いながらそういうと、ギィとペダルを強く踏んだ

スピードを上げた総悟に続くように、トシもスピードを上げて(というか追いかけてる)

「待てコラァアアアアア!!」と叫びながら行ってしまった。

ちょ、自転車貸してよ・・・!!












「自転車・・・」



「まァいいじゃねぇか。ゆっくり行こうぜ」


「暢気だなーもう」


「んまァいいじゃねぇか。取り敢えずこっち向けって」


「え?」





























ちゅ、




































「もう離してやんねー。つかいい加減名前で呼べよ」











































DEAR MY BOYFRIEND!!

(ちょ、道端では恥ずかしいからやめてよ!!)
(んなこと言ってたら今後死ぬぜ)
(な、何するつもりなの・・・・・・晋助)
(・・・・・・・・・なんかやっぱ恥ずかしいからやめろ)
(は・・・?名前呼びを?晋助を?)
(だァアアアア!!やめろ!恥ずかし死ぬ!!!!)
(ちょ、待ってよ晋助ー!!(これって照れてるんだよね?笑))