目が覚めると、自分の部屋にいた
「あれ、何故?私いつ帰ってきたんだ?」
取り敢えず意味もなく周りをきょろきょろしてみる
いつもと変わらない自分の部屋。ちゃんとパジャマまで着てる。
がしかし、段々脳内が覚醒するにつれてあることに気づいた。ベッドが狭い。
私は恐る恐る視線を右斜め下に下ろした。
「すー・・・・・」
そこには、規則正しい寝息をたてる高杉くんの姿。
「あれ、なんで高杉くんが此処に・・・ってえぇええええええ!?!?」
なんで一緒に寝てんのォオオオオオッ!?!?!?!
つか何!!もうなんなの訳わかんねェエエエエエ!!!!!!
私が頭をかかえてそう叫ぶと、ピクリと高杉くんが眉を顰め、目を擦り始めた。
「うるせぇ馬鹿野郎」
「なんで!なんで此処にいんの高杉くん!」
「なんでって・・・家帰んのだるかったから」
高杉くんはそう言うと、寝返りを打って再び夢の中に入ろうとした
でもそんなことさせない。
「いや、意味わかんないから。取り敢えず起きて。学校もあるし」
「学校・・・?休めばいいだろーが」
「その発言の意味分からないから却下ね。ほらはーやーくー!」
「ったく、」
私がぐらぐらぐらと高杉くんの身体を揺すると、
ふいに腕を掴まれ引っ張られ、高杉くんの腕の中に収まった。
「ヤりてェならそう言えよ」
「な、何言ってんの!違うから!!!」
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「朝から疲れた・・・」
「あー眠ぃー・・・」
あれからなんとか貞操を死守して、なんとか高杉くんを布団からだし、
なんとか学校に向かうよう説得できた。でもこれは確実遅刻っぽいです。
私は家の門を閉めて、高杉くんの横に立った。
もう確実遅刻だから、そんな急がなくて良いや。
「高杉くん学校行くの久しぶりだよね」
「あぁ、にいじめられてたからな」
「ちょ、何それ!違うでしょ!」
「銀八にはそう言って休んだ」
「え、嘘!ぇ、え、だから最近銀八の様子が・・・」
「嘘に決まってんだろ」
私はそれを聞くと呆然と高杉くんを見た。
完全に馬鹿にしたような顔で見返される、
そして我慢できなくなったのか「ばーか」と言って笑い始めた。
「う、わ、最悪!人でなし!」
「ふ、普通信じねェだろ、まず一あいつにお前に関する内容は話さねぇよ」
「あ・・・そ、そっか」
「また手出されたら厄介だろ」
今度は本当に付き合ってんだからな、と高杉くんは一言加えた。
そうか、私達付き合ってるんだ。なんか実感が湧かない。
どちらかと言うと、前に戻っただけというか、なんていうか、
でも、高杉くんはそういうつもりだったんだから、そう思うのも当たり前なのかな。
「そういえば、返事は・・・?」
「あ?」
「私ちゃんと気持ち言ったけど、高杉くん応えてくれてない」
「んなもん、決まってんだろ。俺の方が先に好きだったんだから」
「でも、ほら、ちゃんと言ってくれないとまたなんかあったら・・・
「おーう、失恋二人組が通りますぜー!」
その時、いきなり後ろから独特な口調が聞こえ、
次の瞬間私の高杉くんの間を一台の自転車が通り過ぎた(ちょ、掠ったんだけど!!)
「こ、怖っ!!って総悟!にトシ!」
「よう、。と・・・・高杉」
「んだコラ土方。やんのか」
「あ゛ぁ!?んだテメー」
誰がこんな危ないことをしたのかと思えば総悟で(くそったれ!)
その後ろにトシが続いて私達を通り過ぎていった
なんでみんなして遅刻してるんだ。
「んじゃ、俺等は遅刻したくないんで先に行かせてもらいまさァ」
「え、ちょ、一台貸してよ!総悟はトシと二ケツしてさ!」
「誰があんなマヨクセー奴と二ケツすっか」
「オイ聞こえてんぞ総悟」
「敢えてですぜ」
総悟はニヤリと笑いながらそういうと、ギィとペダルを強く踏んだ
スピードを上げた総悟に続くように、トシもスピードを上げて(というか追いかけてる)
「待てコラァアアアアア!!」と叫びながら行ってしまった。
ちょ、自転車貸してよ・・・!!
「自転車・・・」
「まァいいじゃねぇか。ゆっくり行こうぜ」
「暢気だなーもう」
「んまァいいじゃねぇか。取り敢えずこっち向けって」
「え?」
ちゅ、
「もう離してやんねー。つかいい加減名前で呼べよ」
DEAR MY BOYFRIEND!!
(ちょ、道端では恥ずかしいからやめてよ!!)
(んなこと言ってたら今後死ぬぜ)
(な、何するつもりなの・・・・・・晋助)
(・・・・・・・・・なんかやっぱ恥ずかしいからやめろ)
(は・・・?名前呼びを?晋助を?)
(だァアアアア!!やめろ!恥ずかし死ぬ!!!!)
(ちょ、待ってよ晋助ー!!(これって照れてるんだよね?笑))