「いたぁ〜ぃ〜〜っ!」
「ちょ、コラ我慢しなさい!;」
「いたいよぉーっ!やだぁ〜〜っ!!」
叶はそういうと、が消毒しているのにも係わらず
椅子から降り、冬獅郎に抱きついた
Believe
「ぱぱあぁ〜〜〜〜っっ!」
「うおっ、叶ママの言う事聞けよ」
「やだよぉ、いたいんらもんっ!」
「冬獅郎〜、叶抑えといて」
「おう」
「えぇ〜っ!?;やだぁ〜〜っ!」
冬獅郎はに言われた通り叶を抱き上げ、動けないように抑えた
は新しい脱脂綿に消毒液をつけ、そっと叶の膝につけた
「う゛っ・・・」
「すぐ終わるんだから、我慢してね」
「消毒しねぇと悪化するんだぞ」
「・・・・ぅっんっ」
叶は目に涙を溜めながらも、冬獅郎の服の裾を掴んで痛みを堪えた
***************
「はい、終わり。一応私卯ノ花隊長に見てもらってくるよ、骨とか心配だし」
「あぁ、頼む」
「じゃあ行こう叶」
「うん」
叶はに抱っこされながら詰所を後にした
「おい聖騎、映護」
「なっ、何!?;」
「・・・;;」
「ちょっとこっちこい」
冬獅郎がそう言って手招きをすると、
二人は恐る恐る正面まで歩いてきた
「お前等、ママを泣かしたろ?」
「・・・ぅ、ん」
映護は小さく返事をし、聖騎は無言で頷いた
「もう、泣かしたりするんじゃねぇぞ。男なら、女は守るもんだ」
冬獅郎は真っ直ぐな瞳を二人に向け、二人の頭に手を乗せた
「ぅんっ!」
「わかったよ」
「おし、じゃあもうそんなビクビクすんじゃねぇ」
冬獅郎はガシガシと少し乱暴に二人の頭を撫でた
「叶が帰ってきたらちゃんと謝んだぞ」
「「うんっ!」」
****************
「」
「ん?何?」
「三人は・・・?」
「あぁ、さっきまで三人で謝りあってたけど、今は寝ちゃったみたい」
は冬獅郎が座っているソファーの横に静かに腰を下ろした
「そうか」
「やっぱり、仲良いんだね、この子達は」
良かった、
とは小さな溜め息を吐いた
「当たり前だろ、俺たちの子供なんだから」
「うん・・・、私、今日初めて子供に手を上げたんだ」
「・・・・俺も」
「ぇっ!?」
は驚いたのか、目をパチパチと瞬かせた
「手を上げる事も、必要だろ」
そんな無闇にやってたら良くねぇけどよ
「きっと、手を上げた事で、子供たちもいけないことをしたんだって理解してると思うぜ」
「ぅん・・・、私達、間違ってなかったんだよね・・・?」
「おう、あと、聖騎と映護はお前に泣かれて吃驚してたみたいだぜ」
冬獅郎はニッと、意地悪い笑みを見せた
「だ、だってあれは本当に心配してて・・・;」
「わかってる。だから、もうあいつ等はお前に涙を流させない様に努力すると思うぜ」
「・・・・うん」
は、もう一度小さな溜め息を吐くと、そっと冬獅郎の肩に頭を乗せた
「まだ、私達はわからないことばっかだけど、一緒に頑張ろうね」
「あぁ、そうだな」
---END---
Believe-one and only family-はこのお話で完結させていただきます。
今までご愛読有難う御座いました。
またいつか番外編などを書けたらな、と思っているので、
その時はまた宜しくお願いします。