「土方さん、行きますぜ」
「ああ、昔もあったよなこういうの」
「泣かせた奴ン所に殴り込みでしたよねィ」
「そうそう・・・、こっちの方が何倍もタチ悪いがな」
18:56、俺と総悟は高杉がいるであろうクラブの前に辿り着いた
「制服・・・平気ですかねェ」
「まあ、なんかあったらそん時はそん時だろ」
俺は咥えていた煙草を地面に落とし右足で踏むと、
ゆっくりとクラブの入り口へと繋がる階段を下りた
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「あ、ねえ退、総悟とトシ何処にいるか知らない?」
放課後、私は二人を探していた
「ぇ、え、知らないけど・・・」
「確かHRにはもういなかったんだよね・・・どこいったんだろ」
廊下をウロウロと歩いていると、
バドミントンのラケットを持った退を見つけたので私は呼びとめた
私が退にそう尋ねると、退は急にそわそわし始めた
これは絶対何か知ってるな・・・
「退、なんか知ってるなら教えてよ」
「ゃ、だから、俺何も知らないし・・・」
「アンタね!私のこと舐めてンの!?隠したってわかるんだから!!」
「ちょ、痛い痛い!!」
つい熱くなってしまい私が退の胸倉を掴むと、
困ったように退は私の両手を軽く叩いた
「ごめんっ、退・・・」
「、」
「もう、これ以上周りの人にいなくなって欲しくないの」
ずるいのはわかってるけど涙が出てきて、
私は涙を見せないために俯いた
「そうだよね・・・、ごめん」
ぐい、
と引っ張られたと思ったら、目の前には退の胸
「二人は・・・・・」
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「ねーえ、晋助さ、もう嫌なら学校やめちゃいなよ」
「るせーな、関係ねぇだろ」
「でもあたし晋助とこういうことすんの好きだからずっと一緒にいたいもん」
「勘弁だな」
「んもー素直じゃないんだから!」
情事の後、女は気が済んだのか服を着始めた
俺は上半身裸のまま、その姿を横目に煙草に火を点ける。
煙草に火を点けてからさっきまでベッド代わりにしていたソファに腰を下ろした。
「ね、晋助次はあたしの番〜!」
「おい、ちょっとは休ませ・・「高杉っ、お前なんつー奴等に喧嘩売ってきたんだよっ!!」
その時、急にドアが開き入ってきた男がそう叫んだ
そう叫んだ途端、男は後ろから誰かに殴られその場に倒れ込む
そして現れた奴等に俺は目を疑った
「沖田に、土方・・・」
「随分楽しそうにやってんじゃねェかィ」
「よくこんな臭ェとこにいられんなァ、高杉」
目の前に現れたのは、沖田と土方。
二人は中に入ってくると俺の目の前まで来て足を止める
「何しにきやがった」
「もうこの状態に厭きたんでねィ」
「お前の根性叩き直しにきてやったんだ」
土方はそういうなり俺の胸倉を掴んだ
「帰れよ、お前等にとやかく言われる筋合いはねェ」
「はっ、いつまでもウジウジしやがって。迷惑なんだよ」
「っるせぇな」
なんでテメェなんかに文句言われなきゃいけねェんだ
お前等には関係ねェだろ
俺は土方の腕を叩いて胸倉から手を離させた
「おい高杉ィ」
「・・・・なんだよ」
「のこと、俺に譲ってくれませんかィ?」
「は・・・?」
唐突な申し出に俺は唖然とした
「俺昔からのことが好きなんでさァ」
「な、なんで俺に一々そんなこと言ってくんだよ。俺とあいつは別に・・・」
「付き合ってないのは知ってますぜ。でも、」
「の気持ちわかってるんだろィ?」と、沖田は寂しそうに笑った
「・・・・」
「それなのに・・・一回拒否られただけで避けるわ、学校来なくなるわ・・・」
「・・・・・っ、」
「お前に、俺の気持ちなんてわかんねぇよなァ!!」
沖田はそう叫ぶと、拳を振り上げた
俺は逃げようともせずその拳を目で追う
沖田の後ろにいた土方は慌てて止めようとした
「おい総悟やめ・・「やめてっ!!」
ガツンッ、
振り下ろした拳には
(っ、・・・なんで此処に・・・)
(も・・・やめて?総悟、)