走る走る。君を探して、貴女にかける言葉を探して、
お前と俺との絆を探して。走る走る。
二人の関係・前
「昼ご飯食いに行こうぜ」
「う、うん」
は冬獅郎に呼ばれて筆を置き、席を立ち上がろうとした
「ちょっとさんまだ仕事終わってないじゃない」
すると後ろから一人の女隊員が声をかけてきた
まただ・・・
もう何回目だろう、冬獅郎とでかけようとするといつもこうだ
「え、でも丁度キリのいい所まで終わったんで・・・」
「唯でさえいっぱいあるのにそういうのは困るんだけど?」
女隊員はを睨みつけた
「・・・わかりました;終わらせてからにします」
「ならいいんだけど・・・てかさ」
の耳元に顔を近づけて呟いた
「いいかげんに隊長から離れろよ馬鹿女」
「え・・・」
そう呟くと隊員は席へ戻っていった
「おい、早く来いよ行っちまうぜ?」
「あ、ゴメン。私やっぱいいや、まだ仕事終わってないし」
「そうか?なら俺行くな」
冬獅郎はドアを開け出て行った
はその姿を見送ると自分の席についた
いつからだろう
こんな虐めが始まったのは
私と冬獅郎は幼馴染でずっと前から一緒にいた
でも私達が死神になる事によって
冬獅郎は隊長、私は平隊員という差が出来てしまった
その差がいけなかった
幼馴染だからと言って私は唯の平隊員だから
隊長格の人と仲良くしてたら目を付けられてしまう
それに冬獅郎はとっても周りから人気があるし・・・
前からこういった理由で嫌がらせは多少あった
でもこの頃嫌がらせがエスカレートしている気がする
理由はきっと私が冬獅郎の事が好きだとわかったから
そうが一人考えていると
女隊員達が何人かやってきた
「ちょっとさんいいかしら?」
「な、なんですか?」
は恐る恐る女隊員達の方へ顔を向けると
そのまま胸倉を掴まれ立ち上がらされた
「・・・・・っ」
「アンタ調子乗りすぎなんだよッ」
「いい気になってんじゃないわよ!!」
胸倉を掴んでいた隊員はを壁に叩き付けた
「ィタッ・・・・」
「いい加減に隊長に纏わり付くんじゃねぇよ」
「アンタなんかどうせ相手にされてないんだからッ」
なんでそんな事言われなきゃいけないの!?
アンタ達の方が冬獅郎の事なにも分かってないくせに
「聞いてんのかよお前」
バシッ
一人の隊員はの頬を殴った
「・・・・っ」
「あーぁ顔赤くなっちゃった」
「アンタがいけないんだからね、隊長から離れないから」
女隊員達はの顔を見ながら笑っていた
「とにかく次隊長にくっついてたらこんなんじゃ済まないんだから、わかったね」
そう言い残して隊員達は散っていった
は殴られた頬を押さえ床に座り込んだ
「痛いなぁ・・・まったく・・・っ」
口の中切っちゃったよ、と呟くと一筋の涙が頬を伝った
「泣いてたってしょうがないか・・・」
はそう言うとゆっくりと立ち上がった
「口の中も痛いし・・・」
四番隊で手当てしてもらお
こんな顔冬獅郎に見られたくないし
はドアを開けようと手を伸ばしたが、先に誰かが反対側からドアを開けた
「今から飯か?」
そこには昼から帰って来た冬獅郎が立っていた
「う、うん」
は目を逸らしながら冬獅郎に答えた
「どうかしたのかよ?」
「ううん、別になんでもないよ」
「・・・、こっち向いてみ?」
「ゴメン私急いでんだ、後でね」
そう言うとは冬獅郎の横を通り過ぎようとした
しかし、それよりも早く冬獅郎はの手を掴み引き止めた
「待てよ、いいからこっち向いてみろ」
「・・・・;」
「早く行きたいんだろ?」
「・・・・っ」
はしょうがなく顔を上げた
「お前その顔・・・」
それを見た冬獅郎は目を丸くした
「あはは;やっぱ酷いかな?さっき顔からおもいっきり転んじゃって;」
こう言うしかない・・・
冬獅郎には迷惑かけられないもの
「でもそれ殴られた後じゃ・・・」
「違うよ、今転んだって言ったじゃない」
「ならいいけどよ」
「痛いから四番隊で手当てしてもらおうと思ってたんだ。だから行くね」
は掴んでいた冬獅郎の手を離させると手を振って走り去った
「なぁ松本」
「なんですか?」
が出て行った後冬獅郎は執務室で乱菊と話していた
「この頃の様子がおかしいんだがなんか知らねぇか?」
「あ、隊長もそう思います?」
乱菊は湯飲みを置きながら言った
「あぁ」
「私もそう思ってに聞いてみたんですけど“なんでもない”の一点張りでしたよ」
「そうか・・・やっぱなんかあるな」
「でしょうねぇ〜は一人で抱え込む子だから・・・」
「松本調べてくれねぇか?」
「その必要はありませんよ」
乱菊は立ち上がりドアの前に立った
「この子達が知ってるでしょうから」
ドアを開けると何人かの女隊員達がビックリした表情を浮かべていた
「お前等そこでなにしてんだ」
「えっと・・・別に・・;;」
「ね、これでのおかしい理由がわかるでしょ隊長」
「そうだな」
冬獅郎は隊員達を睨みつけた
「どういう事か話してもらおうか」
---END---
ぃやはや・・・一万打記念小説ですよね?コレ・・・
祝わなきゃいけないはずなのになぁー違うよねコレ。
ヒロイン虐められてるしよぉ・・・(汗
しかも後半に続いちゃうしさぁー・・・(滝汗
平気なのかぁぁあぁぁあああぁぁあぁ!?