穢れた私に冬獅郎は手を差し伸べてくれた
穢れた私に手を差し伸べてくれた貴方
「」
優しい、甘い声でいつも貴方は私の名前を呼んでくれる
「何・・・?冬獅郎様」
“”って名前は、貴方がつけてくれた
だからとっても気に入っている
貴方が私のためにつけてくれたものだから
冬獅郎は優しくの頬、頭を撫で
そのままの身体を包み込む様に抱きしめた
「“様”は付けんなって言ってるだろ?」
「・・・ごめんなさい、冬獅郎」
「敬語も駄目」
俺はお前の 恋人 なんだから
「うん」
私と冬獅郎は恋人同士・・・?
いつからそんな関係になったのだろう
私なんて、冬獅郎とつり合わないのに
私は、穢いのに・・・
前は、何だってやった
盗み、売春
知らない男に身体を触らせて
好きなようにされて
最後に残るのは金目の物か食料
そうやって生きてきたのに
突然世界が変わった
「今日からお前は俺のモンだ」
貴方、冬獅郎の第一声
最初、訳が分からなかった
売春の客でもない
本当に初対面の人
見た目は私よりも幼いくせに
生意気な口振りで、なんだか大人じみている所もあって
正直かっこいいと思ってしまった
「な、何言ってるんですか・・・?」
「いいから着いて来い」
そう言って私の腕を掴み歩き出す
私はまだ何が起こっているのかが理解できず抵抗しないで着いていってしまった
着いた所は広く薄暗い部屋
「此処はお前が好きに使っていいから」
その一言だけ言って部屋を出て行こうとする貴方を
私は慌てて引き止めた、汚れた手で裾を掴んだ
「一体・・・なんなんですか・・・?」
「俺の名前は日番谷 冬獅郎」
「そうじゃなくて」
冬獅郎は私の質問を無視して話し出す
「お前の名前は・・・?」
きっとしつこく聞いても答えてくれないんだろう
私はそう思って呟くように言った
「、・・・」
「な」
その時冬獅郎は、私の名前を知っただけなのに
とても嬉しそうに笑った
「俺がこれからはを守ってやる」
だからもう何も無理すんなよ
お前に、自由を
不自由ない生活を送らせてやる
冬獅郎はそう言って私に手を差し伸べる
私は何も考えず、只差し伸べられた手をそっと握り
いつの間にか涙が頬を流れていた
私は冬獅郎に今までどんな事があったか色々と話した
冬獅郎は全ての話に耳を傾けてくれて
慰めてくれたり、注意してくれた
それがとても嬉しかった
今まで、生きていて良かったと、感じた
「?どうかしたのかよ」
私がそんな事を考えていたら
冬獅郎が心配そうに私の顔を覗き込んでいた
「ううん、なんでもないよ」
貴方には、心から感謝してる
「ならいいけど、なんかあるんなら言えよ?」
貴方が私に手を差し伸べてくれなかったら今の私はないから
「うん、わかってる」
世界で、この世で、貴方が一番大好きよ
---END---
んー、何が書きたいのか自分でも分かりません ‖OTL