この手でキミに触れたい
触れて、触れて、キミを感じたい
キミに触れるボクの手
やっと今日に会える
今回の任務は長かったわ、ホンマに
は驚くやろな
予定より早くボクが帰ってくるから
ギンは戻ってくると真っ先にを探した
一秒でも早く会いたくて、触れたくて
は十番隊所属
三番隊からのそこまでの距離が憎い
ギンはしょうがなく瞬歩を使った
「あら、ギンじゃない」
ギンが丁度十番隊詰所の前に着くと
詰所から乱菊が出てきた
「久しぶりやな、おらん?」
ボクは背伸びをして詰所内を見回した
「なら今いないわよ」
休憩で出てるわ
乱菊はそう言うとギンを眺めた
「そういえば、アンタ長い任務だったらしいわね」
「そうなんよ、んで終わったから真っ先にに会いに来た訳」
なんや、無駄足か・・・
ギンは背伸びを止め、乱菊に背を向けた
「そう、あ、なら何時もの場所にいると思うわよ」
乱菊は軽くウインクをした
「おおきに、乱菊」
ギンはそう一言言うと再び瞬歩を使いのいる場所へ向かった
は何時も休憩時間になると行く場所がある
そこはボクと出会った場所でもあって
ボクとのお気に入りの場所
「ッッ!!」
ギンは木に上っているを力いっぱい呼んだ
するとはゆっくりとギンの方に振り向き目を丸くした
「ギ・・・ギン!?」
なんで此処に!?
まだ任務の期間じゃ・・・きゃっ
は体制を崩した
「!?」
ギンは吃驚し慌ててに近づく
「あー危なかった;落ちるかと思ったよ;;」
は間一髪木に足を引っ掛け落ちずにすんだ
その姿を見ると、ギンは安堵の溜息を漏らす
「全く、吃驚してもうたわ・・・;」
落ちたんかと思って
「私の方が吃驚だよ!んで、なんでギン此処にいるの?」
任務は?
はギンに聞きながら体制を直した
「に会いたくてさっさと終わらせてきたんよ」
なのに詰所行ってもおらんし・・・
無駄に時間使ってもうたわ
「そうなんだ、ごめんね;」
「まぁええんやけど」
会えたし
ギンはそう言って微笑むと
に向かって両手を広げた
「ぇ・・・何?」
はその行動が意味分からず頭に「?」マークを浮かべた
「おいで」
もうさっきから我慢しとったんよ
に触れたくて
ギンはそう言うと一歩に近寄る
「ぁ、なるほどね」
それならそうと言ってくれればいいのに
はそういいながらも木から飛び降りギンに近づいた
「はい、どうぞv」
はギンの前で止まるとニコ、と微笑んだ
「どうもv」
やっと会えた
やっと触れられた
やっと抱きしめられる
ギンはゆっくりとの頬に手を伸ばした
なんだか緊張するわ
脆いモンを触る時みたいに
ギンはの頬まで手を伸ばすと、そっと触れた
の体温が伝わってくる
「ギン、お帰りなさい」
は優しく笑った
「ただいま、会いたかったで」
ギンはそう言うと頬を触っていた手をするすると下へ動かした
あぁ、や
ボクの、大好きなの身体や
ギンはゆっくりとの背中に手を持って行き
優しく抱きしめた
「私も会いたかったよ」
そういってもギンの背中に腕を回し抱きしめた
最初キミに触れるとき
ボクの手は震えていた
でも、今は
もう大丈夫
「好きやで、」
今ボクはキミを感じている
暖かくて、優しくて
ボクが求めていたもの
---END---
影風に捧げ。