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「お前・・・ホント馬鹿だねィ」
「・・・・・お恥ずかしいばかりで」
私はベッドの上に正座で座り深々と頭を下げた
「まあもういいじゃねぇか総悟」
床に胡坐をかいて座るトシは、そういって吸いかけの煙草を灰皿に押し付けた
まだ高校生のクセに吸ってんじゃねえ!なんて今の私には言えない
「何言ってんでさァ。だから死ねばい・・「意味わかんねぇんだよお前」
「ぁ、あの・・・」
「なんでィ」
「私はこれからどうすれば・・・」
私は少し頭をあげて総悟の顔を覗きこんだ
そんな私を見て総悟は小さく溜め息を吐いた
「アンタの気持ちに従えばいいんですぜ」
「私の気持ち・・・?」
「高杉が好きか嫌いかってことでィ」
総悟はそういうと私の髪を掴み上に持ち上げた
「いだだだだだだだっ!ちょ、ちょっと痛い!!」
「もういいだろィ。帰りなせェ」
「な、なんで!?まだ居たっていいじゃん・・・!」
「これからは男同士の時間なんでさァ」
「ぃ、意味わかんな・・「帰れって言ってんだろ・・・」
「かっ、帰ります・・・!!」
総悟が標準語になると確実に怒っている
私は急いで荷物をまとめて立ち上がった
「じゃ、じゃあお邪魔しました・・・!じゃあねトシと退!」
「おう」
「また学校でね」
トシはまた新しい煙草を取り出しながら、
退は手を振りながら、そう言った
ガチャリと部屋のドアが閉まると、私はゆっくりと階段を降りた
************
「おい総悟、いいのか?」
「何がですかィ土方さん」
萌夏が帰ってから数分後、沈黙の流れる部屋の中俺は口を開いた
「お前萌夏のこと・・・」
「いいんですぜ、もう俺はとっくにあいつの気持ちはわかってるんでねェ」
総悟がそう言うと、俺はもう何も言えず、煙草を銜える事しかできなかった
総悟の手が小さく震えている事は、見なかったことにしよう
気持ち
×
気持ち
(きっと萌夏は気付き始めたはずですぜ、高杉に対しての感情を)
(そうなっちまったら、もう俺は引くしかねぇだろィ)
(くせぇかもしんねぇが、やっぱり惚れた女には幸せになってほしいんでねィ)
(だから土方さん、この事は秘密っつーことでお願いしまさァ。あいつにはぜってー知られたくないんで)
(あぁ・・・わかってる)