初めて会った時のそいつは本当に酷かった
漆黒の長い髪を上の方で結い
その綺麗な瞳は何か一つしか見ていない
無口で無表情。
まるで昔の自分を見ているようだった
何も喋らず、誰も近くには寄らせない
完全に人を拒絶していた
強く見えるようで、それは弱さ
俺はこの女を、変えてやりたくなった
人を
拒絶
する
弱さ
(おいお前、随分弱そうなオーラ出してンじゃねぇか)
(・・・・・・・・)
(んな人と接することも怖ェのか?とんだ腰抜けだなァ)
(・・・・・・黙れ)
(おい刀抜けよ。お前の弱さ身に沁みさせてやる)