「えー・・・・暇ですがなんですかお兄さん?」
「おし、・・・・・じゃあちょっと来い」
高杉くんは私の返事を聞くと小さくガッツポーズをした
なんか初々しい男の子を見てる気分になります
というか、この人初々しすぎるよ行動が!
この前のオムライスといい、今の行動といい・・・
胸キュンしちゃいました。
一生の不覚です。
「・・・・・おい、早く来いよ」
「あ、すいません。てか何処に・・・?」
「いいから、ついて来い」
ぎゅっ、と高杉くんが私の手を握った、そしてぐいぐいと引き摺られる
高杉君の手は大きくて、骨ばってて、立派な男性の手
なのにこんな胸キュンボーイ
「・・・・・・女の敵だな」
「あァ?何言ってんだオメェー」
つい出てしまった言葉に高杉君は頭に疑問符を浮かべる
私は曖昧な返事を返してそれを誤魔化した
「はーん、こりゃァ後でしっかり聞くしかねェや」
二人の姿を目で追っていた総悟が、ぽつりと呟いた
その目が何処か淋しそうなのは、も高杉も知らない。
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「なんで屋上?」
「煙草吸えるから」
「はあ・・・、成る程・・・?」
よくわからないけど取り敢えず納得してみた
というか今のは注意すべきだった?
未成年の喫煙は駄目だしね
「注意ぐらいしろよ」
「あ、すいません。駄目だよ、吸っちゃ」
「じゃあキスしていいか?」
「意味分かりません」
そういって突然高杉君の顔が間近に現れた
私は急いで一歩後ろに退く
「チッ、あと少しだ・・「そういえば、話の続きは・・・?;」
「流すんじゃねぇよ」
「日曜日・・・・予定入れようかな」
「あー、その、日曜日デートしませんか」
私が携帯電話を取り出して弄り出すと、高杉君は慌てて話を切り出してきた
「デート・・・?」
「あァ、お前の好きなとこ連れてってやらァ」
「私そんなこと頼みましたっけ?」
「・・・・・俺が行きてェんだよ」
高杉君は急に俯いた
ほんのり、頬が赤い
あ、まずい、また、キュンとしてしまった
「べ、別に、わ、私はいいですけど・・・!」
「マ、マジで・・・?」
私もなんだか恥ずかしくなって俯きながらそういうと、高杉君は勢い良く顔をあげ、
「じゃあ、決定な。予定入れんじゃねぇぞ」
というと、とっても嬉しそうに笑った。
ドキン
あ、れ・・・?
胸がキュンキュンドキン
((今度は・・・ドキン・・・?))
(高杉君の笑顔に、ときめいてしまった)
(なんだろうこの気持ち)
(頬が熱い)
(心拍数が、速い気がする)