「あぁあああああああっもう一生見ないんだからぁあああっ!!」
























「おいお前周りの目を少しは気にしろよ」





「今日トイレいけない!もう帰って寝るしかないィイイイイ!!」












「はあ・・・」































あれから2時間半。
















私はホラー映画に完敗。



半分もちゃんと見れていない。




































「取り敢えず、飯食うか・・・」




「お母さぁあああっうげっ、苦しっ・・・;」




「いつまでも煩ェんだよ、行くぞ」





























高杉君は私の首根っこを掴みながらレストラン街へ向かった
















































*****************













































「おい、落ち着いたかよ」





「・・・・ぁ、うん、ありがとう」














私はコーヒーの入ったカップから口を離すと小さく頷いた




























入ったお店はイタリアンで、


私はミートソーススパゲッティ、高杉君はカルボナーラを注文した































「俺も悪かったな。お前がそんなに苦手だとは思わなかった」




「いや、いいんだけどね・・・楽しいしさ」




「そういうことは俺の目を見て言え」




















高杉君はニッと笑いながら言うと、ふとフォークを置いて自分の左手を触った













































「おい、コレやる」







「え?」








































高杉君はテーブルの上に何かを置くと、またフォークを持った


置かれたものは、高杉君の小指に嵌められていた王冠の指輪





























「俺が小指に嵌めてたから、薬指辺りに嵌んだろ。嵌めてみ」




「で、でも悪いよ!どうせまた高いでしょコレ・・・」




「いいんだよ、好きなんだろ?コレ。それに俺は今日新しいの買ったし」




「そ、そうだけど・・・」


























カタリ、といつの間にか空になった皿にフォークを再び置いた高杉君は、


私の左手を掴んで薬指に指輪を嵌めた



































「いいから嵌めとけ。・・・それに」





「それに・・・・?」


















「これで俺のモンだ」













































忠犬主人
マーキング

(高杉君、私モノじゃないんだけど・・・)
(・・・お前、ツッコミそこかよ)
(ぇ?なんか間違ってる・・・?)
(・・・はぁ、いや、なんも間違ってねぇよ)