、まだ終わらなそうなの?」




「ご、ごめんなさい雲雀さん、まだです」




「まあいいけど、僕これから見廻りに行くからもし終わったら電気消しといて」




「あ、はいわかりました!いってらっしゃい!」


















雲雀さんは私の方を一瞬だけ見て、小さく笑うと応接室を出て行った




















「あーやっぱり・・・・、かっこいい」



















その小さな微笑に私は見事にやられて、机の上にうつ伏せになった









いつからかはいまいち覚えていないけれど、私は雲雀さんを好きになった


雲雀さんは普段かなーり怖いけれど、






いざと言う時は助けてくれるし、

書類失敗しても「今度からは気を付けてよね」って怒らないで言ってくれるし、

お弁当忘れた時はバイクでご飯食べに連れてってくれるしetc...








とにかく実はとっても優しい人なんです!
























「って、私は誰に力説してるんだか」











私は自分の脳内妄想に呆れ気味に溜め息を吐いてから再び書類に手を出した


それから私は一時間以上作業を行うものの、


いつの間にか夢の中へ入り込んでいた。












ラッキーなことに、夢に出てきたのは雲雀さん。















































***************















































僕が見廻りを終えて応接室に戻ると、まだそこは電気がついていた









腕時計を見ると、時刻はもう18時27分


外ももう暗くなって街灯が灯り始めている














「だから帰れって言ったのに・・・」















僕はその場から少し歩くスピードを上げて応接室に向かった


















































、もういい加減帰りなよ・・・あれ?」








そう言いながらドアを開けると、

そこにはうつ伏せになって眠っているがいた












「書類終わってないし・・・」







僕は近付いての顔を覗きこんでから小さく溜め息を吐いた






どうやら作業中に寝てしまったようだ

最近沢山の書類を任せすぎたせいだろうか













「こんな所で寝てたら風邪引くよ」














僕は自分の肩にかかっていた学ランをの肩に被せ、自分専用の椅子に座った














































「雲雀、さん・・・」
















































丁度その時、が小声でそう呟いた


一瞬起きたのかと思ったけど、様子を窺うとやっぱり寝ている
























「ひば、りさん・・・・」





「なんの夢見てるの、」
























の顔がちゃんと見えるように、僕は机の上に頬杖をついた



あ、よだれ垂れそう




















































「あ、たし・・・・ひ、ば・・さんのこと・・・すき・・」






「は・・・?」

















































不意打ち過ぎる。



僕は呆気にとられて、頬杖が崩れてガクリと頭が下がった






















「何、今の・・・」



「・・・・・・・・ふぁあ〜・・・、ぁ、あれ、ひ、雲雀さんんっ!?」



、」



「い、いぃいつからそこに!?」













夢が終わったのかは分からないけれど、は突然パチリと目を覚ました


そして僕の存在を知ると慌てたように起き上がり、顔を赤くする











 

「結構前から・・・かな」



「ぁ、あの、私なんか変な事言ってませんでした!?」



「変な事って?」



「え、えっとそれはその・・・!」



















僕がそう尋ねると益々の顔は赤く染まる


どうやらまだ機は熟されていないようだ。




















「特に何も言ってなかったよ」



「そ、そうですか・・・」



「そうだ、ちょっと」
















ガタリ、と少し音を立てて僕は立ち上がりに近付いた


不思議そうな顔をしているの耳に、そっと囁く
















































「え、ぅっ//ひ、雲雀さん!?」



「それじゃあ、また明日。早く帰るんだよ」



「ちょ・・・!」




















僕が耳から顔を離した頃には、


の顔はまた真っ赤に染まっていた。



















「良い返事、期待してるよ。」
















































芽生え始めた

(僕もと同じ気持ちだよ)