「なに晋助、今日も来たの?」




「来ちゃ悪ィーのかよ」




「べっつにー、でもアンタ彼女は・・・?」




「あ?あいつ?あいつなら別れた」







「はぁ・・・・」























私の幼馴染の晋助は、



モテるせいか、それとも性格のせいか、







とてつもなく女癖が悪い














































「アンタねー、少しは長続きさせてみなさいよ!」




「付き合ったことすらねェ奴に言われたくねェな」




「ぐっ、痛い所つきやがって・・・!」




「ククッ、それにちゃんと合意の上で別れてんだよ」




「嘘吐け!女の方は未練タラタラなんだよ!何度あたしのせいにされたか・・・!!」













私はつい勢いついてベッドで寝転がっていたのに起き上がってしまった


でも仕方ない。これは本当の話しだし、本当に迷惑している。





晋助と幼馴染のせいか、こうやってよく部屋に上がりこんでくるせいか、


晋助と別れた女の人は何かとあたしに突っかかってくる






少し前にだって呼び出されて水かけられたんだぞチクショウ!!




















「あーそりゃあ悪かったな」



「え、あれ、あたしつい口に出してた?」



「ああ、スゲー顔で言ってた」














晋助はいつの間にか私の隣に来てベッドの上に座っていた


そして寝転がる
















「って、なんで寝んの!?」



「別に寝転がるくらいいいだろうが」



「万が一お母さん来たら気まずいでしょうが!」



「おばさんなら平気だろ」














そう言って晋助は1つ欠伸をすると、あたしの左腕をぐっと掴んだ



















「何」




も横になれ」



「なんでよ、意味わかんな、きゃっ」









抵抗虚しく、あたしは晋助に引っ張られ並ぶように横になった










「一緒に寝て欲しいとか何歳よ」




「うるせェな、犯すぞ」




「んなこと言って一回も犯されたことないんだけど」




「俺ァAカップ女には興味ねぇんだよ」




「ははっ、残念!あたしAじゃないから!」
















周りから見たらなんて馬鹿な会話なんだろう。


そんなこと言っても、実はこういう会話というか空間があたしは好きだった。























「そろそろ俺も落ち着く時期か・・・」




「は?何急に・・・」




「そろそろ一人の女に落ち着くかって言ってんだよ」
















晋助はくるりと寝返りを打ってあたしの方を向いて、じっと視線を向けてきた























「そんなこと、晋助にできんの?」



「お前俺を誰だと思ってる」



「え、変態晋助?」



「晋助様だ、できるに決まってんだろ」



「晋助様なんて言ってないんだけど」















晋助はニヤリと怪しい笑みを浮かべると、


いきなり腕を伸ばし、あたしの身体を包み込んだ
















「ちょ、な、何すんの!?」



「今まで我慢してきたんだぜ」



「何、言ってんの、離してよ、晋助っ!」



「お前も、俺のこと好きだろ?」

















晋助の思いもよらない言葉に、あたしは焦る。






事実、あたしはずっと前から晋助に想いを寄せていた。


でも晋助は彼女を次から次へとつくって、あたしはその度泣きそうだった。


もしそんなあたしの想いを知っていたのなら、遊ばれていたという事で、






恥ずかしい事この上ない。




















「ムカつく・・・っ、晋助のばかぁっ!」

















あたしは悔しさと悲しさでいっぱいになり、目から涙が溢れた





















「な、何泣いてんだよ、・・・」



「ぁ、あたしの気持ちを知っておきながら・・・!」



「おい、お前ちゃんと俺の言葉聞いてンのかよ」














あたしが近くにあったクッションを晋助に投げつけようとすると、


あっさりと腕を掴まれそれを阻止された。








そして今度は力強く抱き締められる。





























「ずっと我慢してたんだよ」




「なっ、なにをよっ」





「お前に手を出すの」




















一回手ェ出したら止まんねぇから、


と晋助は恥ずかしいのか俯き消えそうな声で言った。
































「好きだ、





「ず、ずるいよ、晋助、」





、」




「あたしだって、ずっと・・・」









「あいしてる」















































未来予想図

(あたし達は未来を予想した。)
(どんなに時が経っても、)
(一緒のベッドで寝て、)
(本気で喧嘩をして、)
(そして、)
(愛を育む事を。)


2008/8/10 HAPPY BIRTHDAY SHINSUKE.