「出ーさなーきゃ負ーけだーよじゃーんけーん・・・」
「ちょ、ちょっと待って高杉君!まだ何を出すか決めてない・・・!;」
「んなもん勘で出せ勘で。じゃーんけーんほい!」
何をしているかって?
そりゃじゃんけんですよ。じゃんけん。
あのグーチョキパーを・・・ってすみません、ちゃんとお話します。
「出してねえな、俺の勝ち」
「ずるいよぉ!もう一回!」
「出さなきゃ負けって言っただろ、やり直しは不可」
「ずる!セコ!」
「うるせえな、オラさっさと行くぞ始まんだろ」
えー現在私と高杉君は映画館の前に来ております。
さっきのじゃんけんは何かと言うと、見る映画を決めるためのものでした。
私が映画行きたいって言ったのに・・・!
私が見たがったラブストーリーが相当嫌だったのか、
高杉君は違うのを見ると言い始めました。しかも私が苦手なホラー!
んで口論になって、此処は平等にじゃんけんって・・・高杉君が勝手にやりだした(強調)
「11:05からのチケットを2枚」
高杉君は私の手を強引に引っ張り、チケット売り場まで行ってチケットを購入した
「3600円です」
「ん」
売り場の人がそういうと、高杉君は黒革の財布を出し10000円札を出した
「ぁ、お、お金出すよ・・・!」
「6400円のお釣りとチケットです」
「うし、映画始まるまでそこら辺で時間潰そうぜ」
「ぇ、ちょ、ちょっと・・・!;」
いくら自分の見たかった映画じゃなくてもお金は出す
高杉君が見たかったなら仕方ないし
そう思い私が慌てて財布を出そうとすると、高杉君はその手を掴み、
また強引にチケット売り場から離れた
「んなたかが1800円だろ、気にすんな」
「1800円は大きいよ!?いろんなもの買える・・・!」
「俺が払うって言ってんだからいいんだよ」
高杉君はそういうと私が持っていた財布を奪い、
私の鞄の中に勝手にしまった
「・・・・・・今度返すね」
「いらねー」
もしかして
お坊ちゃま!?
(そういえばお会計で1万円札・・・財布も結構分厚かったし・・・)
(でも高杉君がお坊ちゃま!?・・・・・・似合わな過ぎるだろ・・・)
(でもでも、バイトしてそうにないし・・・・・・うーん謎だ)
(おい何考えてんだよ。俺あそこの店行きてえんだけど)