いつもこうしていいですか?


























無意識に掴んだ指

























六番隊詰所










「コラアァアアァーーーッ待ちやがれーーーッッ!!」



「恋ちゃんゴメンなさぁーい;;許してぇー!」





半べそを掻きながらは全力疾走してくる恋次から逃げていた





「ぜってぇ許さねぇッ!テメェ何回目だと思ってやがんだ!」



「だってだってだってぇーー!」





どうしようどうしよう;;


恋ちゃん本気で怒ってるよ!


いつもならもう許してくれるのに


目が人を殺す目だよッッ





は後ろの恋次を見ながら考えた





こうなったら・・・





は障害物を飛び越え ある部屋に入り込んだ










「兄様っっ!!」










「どうした「追い詰めたぜッ!!」



「ひぃっ;」





が入ってくるとほぼ同時に恋次が勢いよく戸を開けた


その音に反応しはすぐさま白哉の後ろへと逃げる






コッチ来やがれ・・・」



「ぃ、嫌だよ!恋ちゃん怒ってるじゃん」





そう言いながらは白哉の羽織を握り締めた





「当たりめぇだ「恋次、貴様に何をしている・・・」





白哉は書類を書く手を止め 恋次を睨みつける様に見た





が俺の大切に取っておいた鯛焼き食ったんスよッ!!」



「だ、だって机の上に置いてあったんだもん!名前書いてなかったし・・・」



「書いてある訳ねぇだろッッ!!」





恋次は青筋を浮かばせながらに向かって怒鳴りつけた





「恋次」



「なんスか?」



「もうよい、仕事に戻れ」



「え、でもを・・・」










「戻れと言っているのが分からないのか?」










白哉は恋次に霊圧をかける





「ぅっ分かりました;;」





恋次は 覚えてろよめ・・・ とブツブツ言いながら出て行った



















「・・・あ、はいっ!!」





白哉の霊圧で体が動かなくなっていたは慌てて返事をした





「怪我はないのか?」



「大丈夫です、えっと、ありがとうございました」





は白哉から一歩離れ頭を下げる





「別によい。それよりも立っているのもなんだろう、座れ」



「ぇ、はい。えっと・・・」





どこに座っていいんだろう


変な所に座ったら怒られそうだし





「どうした





がキョロキョロと辺りを見回しているのに気付き白哉は声をかけた





「どこに座れば・・・」





本当は、兄様のお膝の上が・・・ううん、駄目だ駄目だ。


そんな事絶対言えない・・・


そんな事兄様に一回もしてもらった事ないもん


浮竹隊長とか京楽隊長にはしてもらった事あるけど





「では、此処へ来い」





白哉はそっと椅子を引きを呼んだ





「え?」



にはまだこういう事したことがなかっただろう」



「でも・・・わっ!!;」





は躊躇いながらも白哉に近付いた


すると白哉はの脇を掴み 軽々と持ち上げ自分の膝の上に下ろした





兄様重たくないかな・・・


本当はこんな事するの嫌なんじゃないかな





「あの兄様」


「なんだ?」


「重たくないですか?」





最近体重増えちゃったし





が心配そうな顔をしながら言うと


白哉はを再び持ち上げた





「重い訳ないだろう、など片手で持っていられる」





そう言い終ると元と同じ様にを膝の上に下ろした





「よかった」





はホッとして白哉に少し凭れかかった





は今身長はいくつだ?」



「えっとー130センチです」





日番谷隊長と3センチだけしか違わないんですよ





「そうか、もうすぐ同じだな」



「兄様は何センチなんですか?」





は見上げるように白哉を見た





「私は180cmだ」



「えーっとじゃあ後何センチで追いつくのかな・・・」





は両手を出し、いーちにぃーと順番に数えていった










「50cmだ」










「そうなんですか?兄様早いんですね」





私なんてまだ きゅう までしか言ってないのに





はこれから早くなればいいのだ」





焦る必要はない





「はい」





兄様はあまり笑ってくれないけど


優しい声で話してくれるから怖いと思ったことがない


なぜが他の恋ちゃんとかは怖いって言ってるけど





「・・・そろそろ時間か」



「え?」





白哉は時計を見るとを下ろし立ち上がった





「これから任務があってな」





済まない





と白哉は言うと刀を腰に差し出発の準備を始めた





兄様が行ってしまう





は白哉が出て行こうとした瞬間に手を掴もうと無意識に手を伸ばした


しかしの手は小さい為手ではなく指を掴む形となった





「どうしたのだ?」



「あ・・・あの・・・」





どうしようつい手、指を掴んじゃった


兄様が行ってしまうと思ったら無意識に・・・


まだ一緒にいたい・・・





「どんな任務なんですか?」





は本音を言わず頭に思いついた事を口に出した










の姉を迎えに行ってくる」










「え・・・?」





ルキア姉様を・・・?





「あぁそうだ」



「でも、ルキア姉様は今現世で・・・」



「帰りが遅いから迎えに行くのだ」





白哉はの視線に合わせる為しゃがんだ





「良い子にして待っていろ





そう言いながら白哉はの柔らかい髪にキスをした





「は、はい////あの兄様」



「なんだ・・・?」





今なら言えるだろうか




















「帰ってきたらまたこうやって手を繋いでいいですか?」




















指だけど・・・





「あぁ良いぞ」





白哉はの髪から手を放し苦しくない様に抱きしめた





「では、行って来る」



「いってらっしゃい兄様」










兄様が帰ってきたらいっぱいいっぱい手を繋いでもらおう


今は指だけど私がもう少し大きくなったら手で・・・・





大好きな兄様、早く帰って来て下さい




















---END---

シスコン万歳。俺の兄貴もかっこよくてシスコンならいいのに。