「くっそーテメェふざけんじゃねぇよ」



「どうしたのよ一角、私大丈夫だから;ね?」



「うるせぇなー馬鹿ーーー」










一角は前から顔にも似合わず泣き虫な所があった


























泣いてなんかねぇよ

























まぁ泣き虫と言っても自分のためじゃなくて


人を心配してよく泣くんだよね


私と一角は小さい頃からの付き合いで


私が少しでも怪我すると一角はすっ飛んで来て


いつも私を助けてくれたんだ




















「ねぇー一角ぅー」



「んだ、てか邪魔だ退け」





は後ろから一角に抱き付いた





「いいじゃんこの位、恥ずかしがるなよw」





は一角の頭を触りながら言った





「恥ずかしがってなんかねぇよ!頭触るんじゃねぇッ!!」





ったくふざけんじゃねぇ





一角はの身体を自分から引き剥がすと再び仕事を始めた










「・・・・・」










詰まらない・・・


こうなったら





「ねぇ一角」



「あ?なんだよ」










「実はねぇー私さっき階段から降りて足・・・「てめー言うのが遅いんだよッッ!!おら四番隊連れっててやるから来いッッ!!」










一角はガバッと立ち上がりの手を掴んだ





あー面白い


一角のこの反応大好きだよ





「ほら行くぞ、歩けねぇのか?」





一角はの手を軽く引っ張った





「・・・くははははは」



「あん!?」





何笑ってやがんだてめーは





「嘘だよ一角、ほぉーらピンピンしてんでしょ?」





はそう言って一角の前でジャンプさせて見せた





「てめぇー・・・」





騙しやがったな





一角はの手を強く握った





イタタタタタッ;;やばっ一角怒っちゃったよ


こりゃ逃げた方がいいね





「あ、私仕事思い出しちゃったぁー・・・ほんじゃね!!」





は力の弱まった隙に走り出した










「あっ待ちやがれッ!!」










一角はの後を追った




































はぁ・・・やっと一角の事撒けたかな


何時間逃げ続けたんだろう





は屋根の上から下を眺めた





一角は・・・いないね


もう許してくれたっていいのに


慣れてるくせにさ





「そろそろ戻った方がいいかな」





あんま遅くなると一角じゃなくて更木隊長に怒られるし





は降りようと立ち上がった




















「きゃっ」




















やばっ




















は立ち上がった瞬間に足を滑らせそのまま屋根から落ちた




































「イッタァー・・・」





結構高い所から落ちちゃったなぁ


お蔭で足が動かない


しかも此処人目に付かないし





は身体を起こし上を見た





さて、どうするか


戻りたくっても戻れないし


誰かそこら辺にいるかな





「誰かぁー・・・」





は痛みを我慢しながら声を出した





う゛ー痛い・・・泣きそう










「一角助けにきてよぉーー!!」










は精一杯の声で叫んだ





「莫迦ーアホーハゲェー・・・・」



「誰がハゲだ」



「!?」





は声がした上の方を見上げた





「一角!!」



「やっと見つけた、待ってろ今助けてやる」





そう言うと一角は柵の上に乗った





「よっ」





一角は一声かけの近くへ飛び降りた





「ったく心配させやがって」





着地に成功すると一角はの方を向きしゃがみ込んだ





「ごめん」





は下を向きながら小さく呟いた





「あ?なんだ?聞こえねぇな」





大きな声で喋ろよ





一角は手を耳の横に置き眉間に皺を寄せた










「だからっごめんってば!!」










嫌がらせか?




はおもいっきり一角の耳元で叫んだ





「っうるせぇな!」



「はぁ!?一体どっちなのさ大きい声で喋ろって言ったのは一角でしょ!?」



「加減をしれ」





そう言いながら一角は下を向いた





「??」



「・・・・・」



「・・・一角?」





急にどうしたんだろう黙り込んで





は不思議に思い一角の顔を覗き込んだ










「み、見んじゃねぇっ!!」










その瞬間一角はの目を手で覆った





「一角・・・・」





もしかして




















「何でアンタ泣いてんのよ」




















「泣いてなんかねぇよ汗だ汗!!」










お前探す為に走り回ったからな





そう言いながら一角は目を擦った





「嘘つき」



「嘘じゃねぇ」





まだ泣き虫なのは直ってなかったんだね





はそっと一角の頭を撫でた





「頭触るんじゃねぇよ」



「撫でてあげてるんでしょぉー、てか早く四番隊連れてって」





もう足痛くって堪らない





「あーそうだったな、おし連れってってやるか」





一角は立ち上がるとを抱えた





「ちょっと、もうちょっと違う抱き方あるんじゃない?」



「お姫様抱っこでもしてほしいのかよ」





一角は笑いながら言った





「莫迦」





もーいいから早く連れってって





「へいへい」





一角は地面を軽く蹴り飛び上がった










今回の涙は汗って事にしといてやろうかな




















---END---

男だって、好きな女に対してだったら泣いたっていい