「なあ」
「んー?」
はベッドの上に寝転びながら雑誌を見ている
時々ペラリ、とページを捲くる音が聞こえた
俺が話しかけると、雑誌から目は離さず生返事を返してきた
「俺、のこと好きだ」
「ああそう、ありがと」
「おいちゃんと真面目に聞けよ」
「・・・・」
真面目な告白だったのに、適当に返されて腹が立った
俺はが読んでいた雑誌を取り上げる
するとは不機嫌そうに眉を顰めて俺を睨みつける
「聞いてる」
「嘘つくなよ。俺は真面目なんだよ」
「・・・・じゃあ返事だけど、冬獅郎とは付き合えない」
「え・・・」
「あたし、自分より背が高くないと嫌なの」
えい、とは俺の額にデコピンを食らわしてから雑誌を手から奪った
別にデコピン自体は痛くないが、自分が気にしていたことでフラれたのでダメージがでかい
「でも、冬獅郎」
「・・・・・」
「おい聴け133センチ」
「なんデスカ」
「そんなダメージでかいの?まあいい、話を聞きたまえ」
は小さく溜め息を吐くと雑誌をベッドの上に放り投げ、
上体を起こし胡坐をかいた
「冬獅郎自体は嫌いじゃないよ。寧ろ好き。大好き」
「・・・・」
「でもやっぱり身長が気に食わないの、だから・・・」
「・・・・だから?」
「頑張って背伸ばせ★はい以上、様からの恋のアドバイスでした」
は俺の頭をポンポンと数回叩くと再び寝転がり雑誌を広げた
絶対に追い越してやるから
(あ、でもあたしそこまで気が長くないから、早くしてね)
(あ・・・?)
(早くしないと違う男に目がいっちゃうって言ってんの)
(・・・・・・ガタンッ(部屋を出て向かうは冷蔵庫!))