が彼氏と別れたらしいですよ、
と、真面目な顔をした松本が話してきた。
「隊長、には悪いかもしれませんが、チャンスですよ」
「・・・・わかってる」
俺はそう短く言って詰所を後にした
「ぅっ・・・ひっく・・・」
小さく、出来るだけ声を抑えようとしながら泣く
背中が小さくて、小刻みに震えていて、
出来る事ならすぐに抱きしめてやりたかった
俺は少しの間その姿を見つめてから、に近付いた
「」
「・・っ、と、とぅしろ・・・?」
「平気・・・なわけないよな」
「ははっ、心配して、きてくれたの・・・?」
はゴシゴシと自分の服の裾で涙を拭いながら笑った
そんな辛そうな笑顔浮かべなくていい
辛いなら、泣いていいんだ
「、無理して笑うんじゃねぇよ、泣きたい時は泣いとけ」
「ぁ、ぃや、へ、平気だよ!;だって結構前からこうなるってわかってたし!;」
「でも・・・」
「私がいけないんだ、ずっとずっと本当の気持ちを聞きたくないから逃げててさ・・・」
「別にが悪いんじゃねぇよ、そんなの、誰だってそうだろ」
「ううん、私がね、もうちょっとだけ・・・、強ければよかったの・・・っ」
はまた目に涙を浮かべる
それが見られたくなかったのか、両手で目を覆ってしまった
「ごめ、ごめんねとうしろ・・・心配かけちゃって・・・」
「気にすんなよ、俺が好きでお前を探しにきたんだから」
「ぐすっ・・・、ぁ、ぁりがと、とうしろぅ・・・っ」
また聞こえ始める小さな嗚咽
俺はどうすればいいかわからなくて
自分の感情のまま、を出来るだけ優しく抱きしめた
そして、告白もまだなクセに、気持ちだけが先走る
「俺を、お前の最後にしてくんねぇ?」
(・・・・ずっと、の事だけを見てきた)
(好きだ、ずっと前から)
(こんな時に言うのなんてずるいかもしれねぇけど)
(俺のことを見てくれないか)