今日は一体何を持ってきてくれるのだろう
お土産
「ただいま任務から帰りましたー」
はドアを開けると同時に吉良に話しかける
「ご苦労様、君」
怪我はないみたいだね、良かった
「ところで吉良副隊長ぉーコレ見て下さいよ!!」
はニコッと笑って吉良の方に走ってきた
背中に何かを隠しながら
「なんだい?」
もしかしてまた・・・
「ジャーン!!お土産ですw」
は小さな箱を吉良の顔の前に出した
やっぱり・・・また勝手に持ってきちゃったんだね
イヅルははぁ、と溜息を吐く
は現世に行く度、お土産と言って持ってきてはイヅルに渡す
「今回はですね、甘菓子なんですよ。ケーキって言うんですって」
はそう言いながら机に箱を置き開き始めた
「君、残念だけど原則として禁・・・」
「いいじゃないですか、ばれなければ」
食べちゃった者勝ちですよ
はそう言うと完全に箱を開けてしまった
「美味しそうでしょう?」
中にはイチゴの乗った白いケーキと茶色い色をしたケーキが入っていた
「そ、そうだね」
本当にコレ食べれるのかい?
餡子とか入っていないんだ・・・どんな味がするのだろう
イヅルは不思議そうにケーキを眺める
「えっとですね、こっちの白いのがショートケーキで、茶色いのがチョコケーキって言うんですよ」
は指を差しながら説明した
「じゃ、早速食べましょう吉良副隊長w」
はそう言うと戸棚からお皿を出してきた
「君これ何で食べればいいんだい?」
手で食べたらすごい事になりそうなんだけど;
「一緒にフォーク入ってませんか?それで食べるんですよ」
そう言われて箱の中を見ると二つフォークが袋に入っていた
これがフォークって言うのか
吉良はフォークをじっと眺める
「どうかしたんですか吉良副隊長?」
そんなに珍しいんですか?とは聞いた
「そりゃあ、初めて見たからね。興味深いよ」
「初めてなんですか!?」
はビックリした表情を見せる
「君は初めてじゃないのかい?」
「あたしは、任務の帰りによく寄ってるんでこういう所・・・あ;」
は途中で口を瞑る
そうか、君は毎回こういう物食べてから帰ってくるのか・・・
「す、すいません;;今度からは副隊長の分も持ってきますから!!」
は両手を合わせ頭を下げた
「そういう問題じゃないんだけどね・・・;;」
「お願いします!!・・・だって現世って面白い物いっぱいあるですもん」
つい手が出ちゃうんです
君は吉良を上目で見た
そんな目でみないで欲しいのに;許しちゃいそうになる・・・
「・・・・・しょうがない。いいよ、君」
「本当ですかー!?やったーww」
は目をキラキラさせながら吉良に抱きついた
「ちょっ/////君/////」
「・・・え?あぁ;;すいません!!」
は慌てて抱きついていた手を離した
ビ、ビックリした////急に抱きつくから・・・
心臓がすごく鳴ってる////
「えっと////ケーキ食べましょうか////」
は赤い顔を隠そうと俯きながら吉良を誘った
「そうだね」
そう言うとお皿を並べ、一つ一つお皿に分ける
「吉良副隊長はどっちがいいですか?」
「そうだねぇ、君が選んでいいよ、僕は両方初めてだからどっちでもいいよ」
「そうですかー?じゃあ・・・あたしショートケーキ貰いますね」
はお皿を持ち、近くのソファに腰を下ろした
「じゃあ僕はチョコケーキを」
吉良はお皿を持つとの横に腰を下ろした
「いただきまーす」
「頂きます」
と吉良は同時にケーキを口に運んだ
「ん〜おいしいwwどうですか吉良副隊長?」
「本当おいしいね」
こんな味初めてだ。とっても甘くて美味しい。阿散井君が喜びそうだ
「良かった、そう言ってもらえて」
はニッコリと笑った
「副隊長は毎日隊長の事で忙しそうだから少しでも喜んでほしくて」
甘い物食べると幸せな気分になれるから
はそう言いながらケーキを口に運んだ
「ありがとう君」
僕を心配してくれてるんだね
本当に市丸隊長はどうにかしてほしいね・・・
「いえ、他にも理由あるんですけどね////」
は急に顔を赤くした
「??」
「それはまだ秘密です」
そう照れながら言うと俯いた
「そう・・・」
なんなんだろう君が秘密にしている事は
直教えてくれるかな
「また現世言ったらお土産持ってきますからたね」
はお皿を机に置いて立ち上がった
「ほどほどにね;」
「はい;;」
今日は何を持ってきてくれるのだろうか
「副隊長ぉー!見てくださいよー!!」
今になってみれば、僕はキミの帰りを楽しみに待っている
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ほのぼのの、気分だったんです。