「もう、なんでわかってくれないの!?」
「んなの理解できるわけねぇだろ」
冬獅郎のことは大好きだけど
こういうところは大嫌い
乙女の気持ち
ちょっと前までは、普段と変わらなかった
でも、
ある一言で、今の、最悪な状態にとなった
「私はこの男ね」
「えー、乱菊さんって大人っぽい人が好きなんですねー」
「だってそうしないと私と釣り合わないじゃない」
「あー、そっかー」
私は丁度休憩の時間で、乱菊さんと一緒に現世の雑誌を見ていた
なんかその雑誌には「じゃにーず」っていう沢山の男の人が載ってるもので、
二人でどんな男の人がいいか話していた
「で、はどの子がタイプなの?」
「えーっと、私は・・・」
パラパラと雑誌を捲りながら考えていると、
ギィ、とドアの開く音がした
「私は、この人ですかね」
「あら、随分予想してたのと違うわ」
「え、そうですか?」
「もっと小さくて、可愛い系の子だと思ってたから」
乱菊はおやつとして出したお煎餅を食べながら私が指差した男の人を見た
私の選んだ人は典型的なモデル体系
背が高くて、男前な感じ
「まあ、所詮理想・・「ふーん、お前こういう奴が好みなのか」
私の言葉を遮った声の持ち主を見て、乱菊さんが固まった
私もゆっくりとその人物の方を向いた
「と、冬獅郎;」
「だったらこういう奴と付き合えばいいじゃねぇか、確か九番隊辺りにこんな奴いたぜ?」
冬獅郎は私達が見ていた雑誌を手に取り、眺めてからそう言った
私はそれを聞いて固まった
「な、なんでそういうこと言うの・・・?」
「なんでって、こういう奴が好みなんだろ?俺は違うじゃねぇか」
「でも・・・っ」
私と冬獅郎は結構長い間付き合っている
その付き合っている中で、初めてこんな事言われた
「お前がこういう奴が好みだって知らなかった」
冬獅郎は持っていた雑誌を私に押し付けるように返した
「今から九番隊の奴に告白でもしてくればいいんじゃねぇか?」
「なっ・・・」
私はその言葉を聞いてついカッとなり、
気付いた時には冬獅郎の頬を叩いていた
そして、一番最初に戻る
「理解できなくなんかないでしょ!?私は冬獅郎のことが好きだもん!」
「でも俺はその雑誌の様な男じゃねぇし、そんなんにはなれねぇよ」
「そんなことわかってる!」
冬獅郎は私が叩いて赤くなった頬を摩りながら私の事を睨んだ
私は泣きそうだったけど我慢し、負けじと冬獅郎の事を睨む
「別れようぜ」
「ぇっ・・・」
「好みはなかなか変えられねぇだろ」
冬獅郎はそう言うと小さく溜め息を吐いて頭を掻いた
何言ってんだ、こいつは
私の話をちゃんと聞いてたんだろうか
私はまたカッとなってしまい、今度は冬獅郎の胸倉を掴んだ
冬獅郎は私の行動を見てまた叩かれるのかと顔を引き攣らせた
でも、私は叩かないで、そのまま冬獅郎の唇に荒々しいキスをした
「!?」
冬獅郎は吃驚したものの抵抗はせず、
私の唇が離れると掴まれて皺になってしまった所を正した
「私は、冬獅郎のこと好きなんだけど、冬獅郎が一番なの」
「でも俺は・・・」
「だからね、所詮理想。実際にああいう人と付き合いたいとは思ってないから」
私が付き合いたい、抱き合ったりキスをしたいと思うのは冬獅郎だけなんだよ
私がそう言うと、冬獅郎は何も言わず俯いた
その俯いた顔は、恥ずかしいのか少し頬が赤みを帯びていた
「もうそういうモン見るんじゃねぇよ・・・」
「ふふ、努力するね」
私が笑いながら冬獅郎に抱きつくと、冬獅郎はふん、とそっぽを向いてしまった
少しは、乙女の気持ちとやらをわかってくれただろうか
---END---
はい!こんな感じでいかがでしょうか、空野さん!
何かを談義してて・・っていうのは、乱菊さんとになってしまいましたが・・・。ぇ
駄目ですかね、やっぱ冬獅郎がいいでしたかね・・・!?
駄目なら言って下さい!!書き直させていただき、ますです;
こんな阿呆な獅馨哉ですが、これからも宜しくお願いします。