高杉君と別れて、私は一人階段を下りた
「お帰りなせェ」
「え、何、待ち伏せ?」
「ストーカーごっこでさァ」
「悪趣味なことで」
3階に着いたところで、壁に総悟が寄りかかってるのに気付いて立ち止まる
総悟はそういうと私の目の前まで近付いてきて、
普通の女の子ならクラッとするような綺麗な笑みを浮かべた
「あーわかってるわかってる」
私は小さな溜め息を吐き、その場から再び歩き出した
「此処じゃアレだから・・・図書室行こう。次の授業はサボりで」
「どうせ銀八の授業は自習だからねィ」
「んーそうそう」
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「・・・・・・ということなんですけど、何か質問は?」
「ストレートに聞きます!アンタ等ぶっちゃけ何処までヤッちゃってるんですかッ!」
「おい話聞いてた?聞いてないだろ。てか標準語になってるよ総悟くん」
「パンナコッタ!あ、間違えた。なん「なんてこった、ね」
「人の台詞とるんじゃねぇやィ」
ぐにぃ、と総悟は私のほっぺたを抓った
「い゛だい゛ん゛でずげど・・・」
「当たり前でさァ。痛くしてんだからねィ」
「・・・・・あーもう、離せってば!そろそろ限界!」
私はペチリと総悟の手を叩く
何かまたされるかな、と思ったけど何もされなかった
キーンコーンカーンコーン・・・
「え、もう一時間?早いなぁ」
「正確に言えば50分ですけどねィ」
「まあ細かいことはナシ・・『ピーンポーンパーンポーン』
私が椅子から立ち上がり背伸びをしているとスピーカーから聞きなれた声が聞こえた
「え〜3-Zの〜直ちに国語準備室に来なさい〜お説教です〜」
『ピーンポーンパーンポーン』
「うわ、説教とか言うなよ恥ずかしい!全校生徒にバレたじゃん!てかなんで私だけ!?」
「まァ、格の差ってヤツでさァ。大人しくいってきなせェ」
「あー絶対次の授業も出れないよ・・・まあいいや、じゃあ私行くね!」
そう言って私は総悟をおいて図書室を後にした
「っ、・・・・・人生上手く生きていけなさそうなのは俺の方でさァ」
大人の階段上る
(は最近、どんどん大人っぽくなっていく)
(とアイツが話すようになってから、距離はまた広がっちまった)
(を離したくない、のに。それは困難で、)
(、お前はわかってないだろィ)
(のことを俺がこんなにも好きな事)