「た、高杉く、くん!」






「あァ?なんだよ」


































振り向いたと同時に、少し握る力が強まる手



私より10センチぐらい背の高い高杉君は、鋭い目で私を見つめた








































「ぁ、あの、どこまで送ってくれるんですかね・・・?」





「そんなの家までに決まってんだろ、次どっちだ」




「み、右です!そこのコンビニの所を・・・って家までっ!?!?」

























私は高杉君を見上げながら大きな声をあげた













































「なんか不味いのかよ・・・」












































あ、ヤバイ不機嫌になっちゃった!;











































「い、いいんですけど・・・、ですけど・・・!;」




「なんだよ、はっきり言いやがれ」







































高杉君は機嫌が悪いせいか鞄から煙管を取り出して吸い始めた



今時煙管なんて珍しい、なんか変なのー








































「ぁ、あの、いいんで、すけど、その・・・手を・・・離して・・・」




「お前、俺と手を繋ぐのが嫌ってことかよ・・・」


















































ちょっっ、そそそそんな寂しそうな顔しないで下さいよ・・・!




可愛いじゃないですか!不覚にもキュンときちゃうじゃないですか!




















































「違います!でもほら付き合っても無いんだし・・・近所の人達に噂とかされちゃうし・・・」




「なんだ、そんなもん勝手に言わせとけ。俺には関係ねェ」




「オォオオオオオオオイイィイイイッッ!!どんだけ俺様ァァアアアッ!?!?」














































あ、ヤベ、つい学校の癖で叫んじゃった



近所迷惑だな自分・・・;
















































「まァいいだろうが、そんな噂ならよォ」




「良くないですって!;ってもう着くんですけど!」





「尚更いいじゃねぇか」

































高杉君は鼻で笑うと機嫌が治ったのか私の手を再び強く握った
























































***************



























































「ぁ、あの、も、もうそこです」





「ふーん」





「ぇ、ちょっとなんでそんな楽しそうな顔してるんですか」































私達はそういいながらも歩き続けて、



とうとう家の前まで辿り着いた





































「じゃ、じゃあ有難うございまし・・・って、え・・・?」









































私が門を開けてお礼を言っていると、


何故か私の横を通り過ぎてゆく高杉君









































ピンポーン
お邪魔しまーす!

(えぇえぇぇえええええ!?!?!?)
(あらー?どなた様ー?)
(あ、すみません、さんと付き合せていただいてます高杉です)
(ちょ、ちょっと高杉くんんんんっ!?!?!?)