HAPPY BIRTHDAY to you.









「冬獅郎〜v」

「何だよ。」

目の前に現れた彼女。

十番隊の第三席だ。

「んふふ〜遊ぼ!」

「何だよ気色悪ぃなぁ。いきなり・・・」

そういうと彼女はぷぅっと頬を膨らませ

気色悪いとはなによ!と怒り始めた。

「な、悪かったって。」

今日は仕事溜まってんだ。明日にしろ。



すると彼女は一瞬下を向き、部屋を出て行った。

床を見るとそこには・・・水たまりが出来ていた。


「チクショッ」


俺はなぜ今日遊ぼうと言ってきたかがわからなかった。




「隊長。今日、の誕生日なんですよ?」




松本からかけられた言葉。

何でもっと早く気付いてやれなかったのだろうか。

誕生日を誰よりも早く祝わなければいけないはずなのに。




「すまない、ちょっと出る。」




いつも散歩する道、いつも昼寝する丘、いつも遊ぶ木の下。

どこを探してもの姿が見当たらない。











「おう、どうした。」

「恋次ぃ・・・」

私は恋次にすがりついて泣いた。

「なっ、ど・・どうしたってんだよ・・・」

私は冬獅郎に言われたこと、思ったこと、全てを話した。

冬獅郎にとって私なんてどうでもいいのかな・・・

付き合う前から冬獅郎は私の誕生日を知っている。

それに2日前も話したばかり。なのに仕事があるからと追い払った。



仕事があって忙しいことはよくわかってる。

でも、せめて、おめでとうの一言くらい欲しかった。




「日番谷隊長も忙しかったんじゃないかな。」

「うん・・それはよくわかってるの・・・。」

、きっと日番谷隊長はを追いかけてくる。俺はそう思う。」

「・・・でもぉ・・・」

「ほら。日番谷隊長のお出ましだ。俺は行くから。」

「えっちょっ・・・」



っ!!」



冬獅郎の声を聞いた瞬間、さっきとまったばかりの涙がまた出てきた。











・・・」

目の前で泣いている彼女をそっと、割れ物を扱うように抱きしめた。

「すまなかった、。」

泣きながらも、うんうん、と首を縦にふる。

、誕生日おめでとう。」

俺はずっとポケットに入れておいたあるものを取り出した。

そして、少し泣き止み、落ち着いた彼女の手の上にそれをおいた。



「なに?これ・・・」



「あけてみろ。」



箱の中には小さな指輪。

一週間前にの誕生日プレゼントに、と買っておいたものだ。



「えっいいのっ!?こんな高そうなやつ・・」

「もちろんだ。・・・はめてやるよ。」



三席のわりに意外ときれいな手をとり、薬指にはめる。



「ぴったり・・・」

「よし。」









「有難う、冬獅郎。」








お礼に帰ってきた頬へのキス。

その後俺はの唇に自分のそれを重ねた。



「来年はちゃんと休暇をとって、祝ってやるからな。」

「うん!」



誕生日に訪れた甘いひととき。

Fin











豆訊ぽりん様の誕生日フリー夢ですって!!!!(何

8/17なんだってよー!皆さん!!ぽりん様、おめでとう御座います!!