こんなに簡単に終わりがくるなんて思ってなかった
こんなに簡単に人は死ぬなんて思わなかった
こんなに、傷よりも心が痛くなる事なんてあるなんて知らなかった
「晋助・・・っ、し、すけっ・・・!」
「おい喋んじゃねェ、無駄な血流すなッ」
「ぁ、ぅ、ぃたい・・・・ぃたぃよぅ・・・・っ」
「すぐ仲間が来る、もう少しの辛抱だ」
「違うのしんすけぇ・・・っ、心が痛いのぉ・・・!」
自分の身体は自分が一番良くわかる
もうそう長くはない
仲間が来るまでなんて持たないだろう
もうそんなことはどうだっていい
ただ
晋助と離れるのが嫌で、怖くて、仕方が無い
「しっ、んすけぇ・・・・怖いよぉ・・・」
「オイ、意識手放すんじゃねぇぞ」
「晋助と離れたく、なぃ・・・ずっとずっと一緒に、いたいよぉ・・・っ!」
段々とぼやける視界
晋助の顔は直近くにあるのに、もう霞んでよく見えない
嗚呼、もう、駄目だ
「し、すけ・・・・、どこぉ・・・・・?」
光が見えない
(何言ってやがる、俺は此処に・・・)
(しん・・・・・・すけ、こわ、ぃ・・・)
(お前まさか・・・目・・・・・・)
(死・・・にたく、なかった・・・・・・っ・・・・・)