「ねえ、高杉く〜ん?まーだー?」
「うるせぇ、もうちょっと」
高杉君は、さっきからずっとキラキラと輝いたシルバーと睨めっこ
「その指輪ほしいの・・・?げ、3万5千円!?」
「なんだよ、んな飽きたなら近くだったら違う店行っててもいいぜ」
「ぁ、いやいやいいんだけどね、それ買うの?;」
「あー、悩んでる。でもこっちもいいよな」
高杉君はそう言って近くにあった違う指輪を私に見せた
その指輪はとてもゴツイ髑髏で、とても細かい細工がされている
「うわー凄い細工・・・って4万4500円!?」
「まあ、こんくらいだろ」
「いやいやいや、高校生がそんな高価なもの買うもんじゃないよ!お金あるなら貯めようよ!」
「金を貯める趣味はない」
「そ、それに今だっていっぱい指輪ついてるし・・・」
私は視線を高杉君の両手に移した
両手合わせても4つはついてる
「俺指輪集めってかアクセサリー集めんの好きなんだよ」
「んー・・・まあ人それぞれだけど・・・」
「じゃ、俺コレ買ってくるわ」
高杉君は4万4500円の指輪を持ってレジに向かった
その姿を見ていて、ふと高杉君が取り出した財布に目がいく
やっぱり財布の中身は1万円札ばかり・・・
「う〜ん、やっぱりお金持ち・・・?それとも貢いでもらってるのかな・・・」
どちらとも有り得そう
「待たせたな、もう時間だから行こうぜ」
「ぁ、うん、そうだね」
高杉君は私の手を再び握った
もしお金持ちじゃなくて貢がれてる方だったら、やだな
すこし、胸が締め付けられる気持ちがした
小さな気持ち
(高杉君、この小指についてる指輪可愛いね)
(あ?あぁ、王冠の・・・)
(私骸骨はちょっと苦手だけどこういうのは好きだなー)
(・・・・・・ふーん)