「ぁっ・・・ひ、じかたさ・・・んっ!」
「はっ、・・・名前で呼べって、言ってんだろっ」
「ぅ・・・・っ十、四郎、・・・ぁっ」
夜だけ許される、私とあなたの関係
誰も見ていない。月と星達だけが、私とこの人の関係を知っている
「、愛してる」
「と、しろ・・・っぁ、ぁあっ」
熱い熱い、二人の関係
「おい、今日もちゃんと仕事しろよ」
「はい、土方さん」
「じゃあ、な。また後で」
「はい」
早朝、私とあなたの関係が秘密になる時
そんな悲しそうな顔しないで
手放したくなくなる
あなたが、掟をつくったんだから
「十四郎、愛してます」
遠くなっていく愛しい人の後姿に呟いた
掟なんてこんなにも簡単に破れるのに、破れない。
今のことは、早起きの太陽しか知らない。
私は重たい身体を、重力に従って布団の上に倒した
煙草の残り香とシーツ
(倒れた瞬間に香る煙草の匂い)
(私とあなたの関係が本当であるという証)
(この布団には誰も寝かせられない)
(ほらだって、目を瞑ればあなたの姿が浮かぶ)