ただ、少し淋しかっただけなの
けして、こんな結果を望んでいたんじゃない
「ぅっ、ひば、りはっ・・、ぁたしのこと嫌いなのぉ・・・?」
「・・・、直泣くのやめてくれない?僕そういうの嫌いなんだけど」
「しかっ、しかたないじゃない・・・!あたしだって、好きでこうなってなぃっ!」
付き合い始めてから、早半年。
でも雲雀はいつになってもあたしに触れてくれなかった
手を繋いだ事も、まだ一度も無い。
流石に寂しくて、不安で、
あたしは嘘泣きをしてみた。
「はぁ・・・・・・・もういいよ」
「ぇ・・・・?」
「そんなに別れたいなら、別れよ」
「え・・・・・・・・?;」
雲雀はそう言うとあたしの両肩を掴んで、
クルリとドアの方に身体を反転させた
「・・・・出てって。もう疲れた」
「ひ、・・・・ばり・・・・?」
あたしはまだ理解できずに雲雀の事を見つめていた
雲雀はそんな事もお構いなしで、少し強めにあたしの背中を押して廊下に出す
「じゃあね」
雲雀はそう一言だけ言ってバタリとドアを締めてしまった
巧すぎた嘘泣き
(そんなつもりじゃなかったの・・・っ)
(いつまでも触れてくれないから寂しくて、不安で・・・)
(あたしはただ、雲雀に構って欲しかったの)
(こんな結果望んでなかったよ・・・)
(雲雀、お願いだから嘘だと言ってドアを開けて)