私の彼氏は野球少年
野球少年の好きなモノ
だから何、って思うかもしれないけど
今その事が私の中で悩みを作っている
「ねぇ武?」
「ん?」
はTVで野球を見ている武に話しかける
「野球、楽しい?」
「んー、楽しいぜ?」
武は視線をTVに向けたまま返事を返す
「そんな、楽しい、かな・・・」
「どうしたんだよ」
武と付き合い始めて、
最初は我慢していた
武の野球好き
元々私が武に惚れた理由の一つでもあるから
でも、段々不安になってくる
毎日部活であまり一緒にいる時間もないし
今みたいに一緒に居たって武はTVで野球を見てしまう
私より、野球がいいのだろうか?
「・・・?」
「私は、野球嫌い・・・」
本当は嘘、野球は好き
だから武と球場まで行って野球を見ることもある
でも今は、嘘を吐く
がそう言うと武は苦笑いして言う
「って、野球好きじゃなかったか?;」
「・・・武は、私と野球どっちが好き?」
は自分の言っている事が惨めで
目に涙を溜めた
野球に嫉妬してしまうなんて
今まで考えもしなかった
「そりゃあ・・・だろ」
もしかして野球に嫉妬か?
武は優しく微笑みの頭をぐしゃぐしゃと撫でる
「だ、だって・・・////」
は恥ずかしくなり顔を赤らめる
その後、武に真っ赤な顔を見せないようにギュッと抱きついた
「私といる時だってずっと野球見てるんだもん」
毎日野球やってるくせに
「見たくなかったのか!?;」
「うん・・・」
その言葉を聞いた武は困った様に人差し指で頬を掻く
「俺てっきりが好きで見てんのかと・・・;」
「私は武と二人っきりで居たいだけ」
は抱きつく力を少し強める
すると武からはシャンプーの良い香りがした
「それに武、いっつも部活だし」
デート誘ってもOKが出るの少ないもん
「それは、ホントごめん・・・」
「ま、それは我慢するけどね」
武の野球してる姿大好きだから
「そのかわり、いつか絶対その埋め合わせしてよね」
がニコリと笑うと武はそっとの唇に触れるだけのキスをする
「おう、期待しとけ」
野球少年の好きなモノ
それは野球じゃなくて
この私
---END---
ヒロイン、最後の方ナルシストですか?
てか意外と今回のヒロインさんは自己中発覚!